観走記 64歳の巧みな絵文字

 本人には言えずじまいだったが、64歳の巧みな絵文字に驚いた。西彼・西海の辻川学総監督(満寿美観光)と、地元を離れて競技を続ける大学生が年間を通して近況を報告し合っているメール。
 元選手の辻川総監督も学生時代、当時の西彼の監督から「毎月のように手紙をもらっていた」。大学生の力は大きな武器である一方、箱根駅伝をはじめ“本業”との絡みで故障や不調によるリスクも伴う。メール作戦はそれらを見極める「選手選考」だという。
 地道に走り続ける市民ランナーの活躍の場であり、数多くの小中高生ランナーの登竜門にもなっているこの県下一周駅伝。そこに華やかな色を添えるのが、都市部の学生たちだとあらためて感じた3日間だった。
 来年はどんなメールが見られるかな~。

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