「結果は意識しない」―侍・稲葉監督が直接見たい日ハム清宮のポイントとは…

日本ハム・清宮幸太郎【写真:荒川祐史】

プロ2年目の若手が異例の選出「1度僕の目で国際舞台で見てみたい」

 野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督は18日、沖縄・那覇市内で記者会見を行い、3月9日、10日に開催される「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2019 日本vsメキシコ」のメンバー28人を発表した。日本ハムの清宮幸太郎内野手やヤクルトの村上宗隆内野手、オリックスの山本由伸投手ら初選出が11人というフレッシュな顔ぶれが選ばれた。

 今回選ばれた侍ジャパン。やはり注目なのは、その若いメンバー構成だ。清宮や村上はまだプロ2年目。所属チームでもレギュラーを獲得しておらず、その状況での侍ジャパン選出は異例と言える。

 稲葉監督は会見で「本番もイメージしながら直接見たいと思って初めて呼ぶ選手、2020年以降のトップチームでの活躍を期待し、経験を積んでほしいと思った選手も呼んでいます」と語っている。もちろん、ここからの成長や、今季の結果次第ではあるが、清宮や村上は後者、2020年以降を見据えた選出だろう。

 指揮官は清宮について「1度僕の目で国際舞台で見てみたいなと、そういう思いがありました。まだ、彼自身の課題はたくさんありますが、1度自分の目で見てみたいと思い呼びました」とコメント。そして、村上も含めた2人に対して「彼ら2人には、バッティングには期待している部分。どんどん振っていけるタイプ。こういう日の丸を背負った舞台でも、初球から臆することなく振っていって、相手に向かっていく姿勢、若さを出していってほしい」と期待を寄せた。

 では、稲葉監督が、このメキシコ戦で清宮のどのポイントを重要視するのか。

「内容は見ていきたい。結果はそんなに意識はしていないけど、内容がどうなのかは意識して見ていきたいと思っています。外国人選手の動くボールに対して、どうアジャストしていけるのか、とか、例えば、凡打した後の切り替えはどうなのかとか。まだ19歳という若さではありますけど、そういう対応能力はしっかり見ていきたいところではあります」

 結果ではなく内容――。国際舞台で日本人選手が必ずと言っていいほど苦戦する、特有の動くボールに対し、どういった打撃をし、対応するのか。そして凡退した後の切り替えやセルフコントロールはどうか。清宮のそういった素養を、稲葉監督はチェックするつもりだ。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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