三菱 デリカD:5の概要
“SUVミニバン”という独自のキャラクターで人気の高い、三菱自動車の大型ミニバンです。高い悪路走破性が特長で、同社の四輪駆動技術が余すところなく発揮されています。エンジンはクリーンディーゼルとガソリンの2種類で、クリーンディーゼル仕様のみ2019年2月15日にビッグマイナーチェンジを受け、発売されました。
この解説記事では、改良を受けたクリーンディーゼル仕様の詳細を中心に紹介していきます。
三菱 デリカD:5の改良・特別仕様車 最新情報
三菱自動車は2019年2月15日、新型「デリカD:5」を発売しました。価格は384.3~421.6万円(税込)です。
今回の改良では、内外装デザインの変更や、パワートレイン・安全装備の改良が行われたことで、商品性が大きく向上しました。
なお、今回新型となったのは同車のクリーンディーゼル仕様のみで、ガソリン仕様は旧型が継続販売されます。
三菱 デリカD:5のスペック
モデルチェンジした三菱 デリカD:5の特長
デリカD:5が2019年2月に受けたマイナーチェンジは、外観をはじめかなり大規模なものです。
最も注目される外観は、従来型はヘッドランプやフロントグリルを横長に配置する一般的な形状でしたが、新型では高い位置へ横長に配置されるLEDポジションランプ(車幅灯)と、その下に縦長のLEDヘッドランプが装着された独特な顔つきとなりました。
また、エアロ付きの「アーバンギア」グレードが新設されたことも大きなトピックの1つです。
他には、内装の質感が高まったことや、エンジン・トランスミッションの改良、さらに先進安全支援機能の進化など、より魅力が高まって登場しています。
※著者は渡辺 陽一郎氏
三菱 デリカD:5のボディサイズ
三菱 デリカD:5のボディサイズは下記のとおり。
三菱 デリカD:5の外装(エクステリア)
▲写真左:標準ボディ / 写真右:アーバンギア
外観は写真で見ると奇抜な印象を受ける方もいらっしゃるかもしれませんが、実際に眺めるとそれほど違和感は感じられません。
標準ボディはフロントグリルがハニカム(蜂の巣)状で、ボディの前後には悪路でボディを守るスキッドプレート風のパーツが装着されており、SUVのイメージが強い仕上がりです。一方、アーバンギアはメッキグリルがシンプルな形状になり、ボディの前後にエアロバンパーが備えられています。
※筆者は渡辺 陽一郎氏
三菱 デリカD:5の内装(インテリア)
インパネの周辺が上質になったことが、新型デリカD:5の特長です。ソフトパッドが多く使われ、ステッチ(縫い目)も施されました。インパネの中央部分やATレバーの質感も高く、高級感が演出されています、
ただし、従来型に装備されていた助手席前側のアッパーボックスは、残念ながら廃止されました。
※筆者は渡辺 陽一郎氏
三菱 デリカD:5の試乗インプレッション
ここでは、クリーンディーゼル仕様の試乗レポートをお伝えします。
新型デリカD:5では、エンジンの改良とATの多段化により、動力性能が向上。1000回転を少し超える領域で走っている時にアクセルペダルを軽く踏み増しすると着実に速度が高まり、2000~3500回転で特に高い動力性能を発揮するセッティングです。アクセル操作に対するエンジンの反応も機敏で、普段から動力性能で不満を抱くことはないでしょう。
※筆者は渡辺 陽一郎氏
三菱 デリカD:5の使い勝手
新型デリカD:5では、電動スライドドアおよびエレクトリックテールゲートに「クローズ&ロック機能」が用意されています。スイッチを2度押しすることで、電動でドアが閉まると同時に施錠が完了。閉まるのを待たずに車を離れることができる便利装備です。
三菱 デリカD:5のエンジン(パワートレイン) | 燃費をグレードごとに比較
新型デリカD:5に搭載されているパワートレインは、2.2リッターのクリーンディーゼルエンジンと8速ATの組み合わせです。
燃費性能は、WLTCモード(平均)で12.6km/Lです。
三菱 デリカD:5のグレードごとの装備比較
新型デリカD:5のグレード構成と税込み価格は以下のとおりです。
・M(8人乗りのみ):384万2640円
・G(7/8人乗り):394万2000円
・Gパワーパッケージ(7/8人乗り):408万2400円
・P(7/8人乗り):421万6320円
・アーバンギアG(7/8人乗り):406万7280円
・アーバンギアGパワーパッケージ(7/8人乗り):420万7680円
※駆動方式は4WDのみ
従来型デリカD:5のDパワーパッケージは353万4840円だったことから、新型のGパワーパッケージは約55万円の値上げとも受け取れます。
しかし、緊急自動ブレーキを作動できる安全装備と運転支援機能が装着されていることや、カーテンエアバッグ、マルチLEDヘッドライト、リアゲートの電動開閉機能、パーキングブレーキの電動機能、電動パワーシートなども加えられていることから、一概に値上げとはいえません。
エンジンやATも刷新された上でこの価格ということを考えると、妥当といえるのではないでしょうか。
※筆者は渡辺 陽一郎氏
三菱 デリカD:5のおすすめオプション・パッケージ
新型デリカD:5のおすすめオプションは「吸音機能付きフロアマット」です。
特殊3層構造により吸音・遮音性能が大幅に向上しています。走行性能だけでなく、質感も大きく向上した新型デリカD:5にピッタリの装備です。フロントシート、セカンドシート、サードシート、そしてラゲッジルームと室内の全フロアをカバーできます。
三菱 デリカD:5のボディカラー
新型デリカD:5には、全8色の豊富なボディカラーが用意されています。
・スターリングシルバーメタリック
・ブラックマイカ
・ウォームホワイトパール(有料色)
・エメラルドブラックパール(有料色)
・スターリングシルバーメタリック×アイガーグレーメタリック
・アイガーグレーメタリック×ブラックマイカ
・ウォームホワイトパール×スターリングシルバーメタリック(有料色)
・エメラルドブラックパール×アイガーグレーメタリック(有料色)
三菱 デリカD:5の価格
ビッグマイナーチェンジを受けた新型デリカD:5の値段は、384.3~421.6万円(税込)です。
前述した主要グレードの価格は以下の通りです。
P(7/8人乗り)
・421.6万円
アーバンギアGパワーパッケージ(7/8人乗り)
・420.8万円
※いずれも税込価格。
三菱 デリカD:5のエコカー減税優遇額
新型デリカD:5はエコカー減税の対象車のため、購入時の自動車取得税と自動車重量税が免税となります。また、グリーン税制の対象でもあることから、新車登録翌年度の自動車税も軽減されます。
具体的な金額に関しては、各ディーラーの営業スタッフにお問い合わせください。
三菱 デリカD:5の維持費
新型デリカD:5の5年間の維持費は、70万円~80万円と予想されます。想定内訳は以下の通りです。
・軽油代: 234,375円(年間走行距離:1万キロ、軽油代:115円/Lと仮定し、燃費12.6km/Lで計算)
・車検費用:100,000円(概算)
・自動車重量税:20,000円
・自動車税:180,000円
⇒合計:756,349円
※任意保険料やメンテナンス代は除く