ブリュワーズと再契約のムスターカス 二塁挑戦の可能性も

マイク・ムスターカスがブリュワーズと再契約を結ぶことで合意に至ったことが報じられたとき、ブリュワーズは昨季同様に正三塁手のトラビス・ショウを二塁へ移すことが確実視されていた。しかし、クレイグ・カウンセル監督によると、三塁手としてゴールドグラブ賞の最終候補者となったショウを三塁に残し、ムスターカスを二塁手として起用するプランも検討されているようだ。ブリュワーズはスプリング・トレーニングを経て、最終的な決断を下す見込みとなっている。

ブリュワーズがムスターカスに二塁を守らせるのは、決して全く新しいアイデアというわけではない。昨季途中にブリュワーズがムスターカスをロイヤルズから獲得した際も、同じことが検討されていた。しかし、先にショウが二塁を守り、期待以上の適応能力を見せたため、そのまま二塁・ショウ、三塁・ムスターカスの布陣が採用されたのだ。今回はスプリング・トレーニングという準備期間があるため、二塁・ムスターカス、三塁・ショウの布陣も試されることになる。

昨季同様の布陣をそのまま採用するのがベストのようにも思われるが、各種の守備指標はムスターカスよりもショウのほうが優秀な三塁手であることを示している。また、ムスターカスが早ければ1年でチームを去る可能性があるのに対し、ショウは2021年までブリュワーズの保有下にある。よって、ショウを三塁に固定し、ムスターカスを有望株のケストン・ヒウラないしマウリシオ・デュボンが昇格してくるまでの「つなぎ役」として二塁で起用するのが、より良い選択肢であると言える。

今季がメジャー9年目となるムスターカスだが、メジャーで三塁以外のポジションを守ったのは一塁の4試合だけ。マイナー時代を含めても二塁守備の経験はない。ただし、それは昨季のショウも同様だった。ムスターカスが二塁守備にうまく適応することができれば、ブリュワーズにとって短期的にも長期的にも大きなメリットを生み出すことになりそうだ。

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