メルセデスF1、プレシーズンテスト初日は新車『W10』でトラブルなく150周を走行

 メルセデスAMGペトロナス・モータースポーツは、2019年F1プレシーズンテストの初日に予定されていたプログラムを完了し、空力とタイヤについて貴重なデータを収集した。バルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトンは2019年型マシンを駆り、バルセロナのカタルニア・サーキットでほぼ700キロを走行している。

 午前のセッションで最初にステアリングを握ったのはボッタスであり、タイヤと空力データの収集に重点を置いての走行を行なった。午後にはハミルトンがマシンに乗り込み、セットアップ変更に対して新マシンがどのように反応するかについて情報収集を行なっている。

 初日のプログラムでは2019年シーズンに向け、空力データの収集だけでなく、ピレリの新タイヤの理解を深めることにも焦点が置かれている。この日、メルセデスのパワーユニットが走行したのは総計で838kmとなった。

 ボッタスは新車でのテスト初日の感想を、以下のように述べている。

「午前中の走行をとても楽しんだよ。コースに戻れて嬉しい。僕は69周を走行したが、マシンには大きな問題はなかった。走行は比較的成功だったと言えるだろう。真新しいマシンだから、バランスと挙動を改善するやり方がすぐに見つかった。これからの数日でその点において作業を続けていくよ」

「順調にマシンを走行させられたのは良かったし、それはつまりチーム全体がブラックリーとブリックスワースの両方で、そしてここのコースでも素晴らしい仕事をしているからだ。明日の午後、さらにマシンを走らせるのを楽しみにしている」

 午後の走行を担当したハミルトンは「マシンに戻ることができて嬉しいし、これほどスムーズに走行できるのは素晴らしいことだ」と語り、次のように続けた。

「2018年のマシンと比べると、かなり違う感じがする。僕らはマシンを理解しようとしているところなんだ。バランスや、作業を行なっているマシンの性質についてを把握したい。テスト初日は良い感触で、走行プランを完了させることができた。新マシンについては学ぶべきことが多くあるから、作業を続けていくよ」

 チームのテクニカルディレクターを務めるジェームズ・アリソンも、テストについては前向きな感想を述べている。

「新マシンでの初日はいつもエキサイティングなものであり、今日のスタートは悪くなかったよ。ドライバーはふたりとも『W10』の感触を初体験し、1日の終わりまでにトラブルなく150周を走行した」

「この初日の走行では多くの情報を引き出すことができた。2019年型タイヤがどのように挙動するかを把握し、またセットアップ変更にマシンがどのように反応するかを学んだ。今日は絶対的なペースを発揮するための日ではなかったが、マシンのハンドリングと挙動にはそれなりに満足している」

 2日目の午前中はハミルトンが『W10』を走らせ、午後のセッションはボッタスが担当する予定だ。

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