南半球と北半球で対の熱帯低気圧

北半球と南半球のほぼ同じ経度上に、熱帯低気圧の円形の雲が対になって発生することがあります。ただ、渦の巻き方は北半球では反時計回り、南半球では時計周りと逆です。
真冬の半球では熱帯低気圧がほとんど発生しませんので、春と秋におきる現象です。
現在、マーシャル諸島の熱帯低気圧が発達しながら西進し、台風2号になる可能性があります。ほぼ同じ経度の南半球に、台風並みに発達した熱帯低気圧がありますので、台風2号が発生すれば、対の発生となります。
日本付近は西高東低の冬型の気圧配置から、低気圧と高気圧が交互に通過する春の気圧配置に変わってきましたが、熱帯低気圧も春の兆しです。

気象予報士・饒村 曜

画像について:図 南半球と北半球の熱帯低気圧の雲(赤線は赤道、黒線は熱帯収束帯:2月19日14時)

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