マチャドの超大型契約がハーパー争奪戦に与える影響とは

マニー・マチャドがパドレスとの契約合意に至り、世間の注目はおのずとフリーエージェント市場に残るもう1人のスーパースター、ブライス・ハーパーの動向に集まっている。マチャドの契約合意を最初に報じたESPNのジェフ・パッサンも「球界のすべての関心はブライス・ハーパーに向いている」とツイート。マチャドの契約合意により、ハーパー争奪戦も決着に向けて本格的に動き始めそうだ。

MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、マチャド獲得に成功したパドレスはハーパー争奪戦から撤退するわけではないという。パドレスの年俸総額はマチャドを加えたとしても、まだ1億1000万ドル程度。パドレスが特別裕福な球団ではないとはいえ、まだ資金には十分な余裕があるのだ。

もちろん、現時点でハーパー獲得の最有力候補と目されているのはフィリーズである。フィリーズはマチャドとハーパーの争奪戦に加わるなかで、ハーパー獲得を優先し、「フィリーズとハーパーの契約交渉が本格化している」との報道も出ていた。しかし、SNYのアンディ・マルティーノは「ハーパーがフィリーズとの契約に前向きではない」という関係者の話を紹介しており、ハーパーの行方は予断を許さない状況。フィリーズ、パドレスのほか、ホワイトソックス、ナショナルズ、ジャイアンツもハーパーとの契約成立を目指している。

ここでポイントとなるのが、パドレスがマチャドに用意したと見られる「10年3億ドル」という超大型契約だろう。ハーパーとしては、これを下回る条件で契約したくないという気持ちがあるのは当然であり、マルティーノは「(ヤンキースのジャンカルロ・)スタントンの(13年)3億2600万ドルを超えるオファーがあれば、すぐに契約は決まるだろう」と指摘。フリーエージェント史上最高額のマチャド、エクステンションを含めた史上最高額のスタントンを超えられるかどうかが、契約成立に向けてのポイントとなりそうだ。

マチャドによる「10年3億ドル」というフリーエージェント史上最高額の超大型契約は、ハーパーによってすぐさま更新されてしまうのか。今オフの移籍市場は、いよいよクライマックスを迎えようとしている。

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