VW、ニュルブルクリンクの新レコード目指す『I.D. R』にブリヂストンタイヤ採用

 今夏、ドイツ・ニュルブルクリンクの“ノルドシュラフェ”で電気自動車(EV)の最速タイムを塗り替えることを計画しているフォルクスワーゲンは、アタック車両である『I.D. R パイクスピーク』にブリヂストンタイヤを採用すると発表した。

 フォルクスワーゲンのフル電動レーシングカーである『I.D. R パイクスピーク』は2018年6月、アメリカで開催されたパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムで歴代最速タイムをマーク。EV初の総合優勝を達成すると、同年6月下旬にはイギリスで行われたグッドウッド・フェスティバルのヒルクライムでもEVのレコードタイムを樹立している。

 フォルクスワーゲンは、そんなI.D. Rに3つ目の栄誉を与えるべく新たなプログラムを始動させた。それが“聖地”ニュルブルクリンクEV最速の称号をかけたタイムアタックだ。

ロマン・デュマのドライブでニュルブルクリンクEV最速タイム更新を目指すフォルクスワーゲンI.D. Rパイクスピーク

 計画ではツインモーターで約680馬力を発生させるマシンの改良と同時に、ニュルブルクリンクのコース特性に合わせたエアロダイナミクスの最適化などが行われる予定。そのなかで今回、マシンの足元を支えるタイヤがこれまでパイクスピーク、グッドウッドで使われていたミシュランからブリヂストンにスイッチされることがフォルクスワーゲンモータースポーツの公式Twitterで明らかにされている。

 なお、残念ながら採用に至った理由や使用するタイヤのサイズといった詳細情報は今回アナウンスされていない。

 フォルクスワーゲンでは今後さまざまなサーキットでテストを実施しながら、さらなるマシンの熟成を進め、2019年夏頃に『I.D. Rパイクスピーク』とともにパイクスを制したロマン・デュマのドライブでタイムアタックを実施するとしている。

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