映画「翔んで埼玉」きょう公開 埼玉出身・ブラザートムさん×島崎遥香さん対談 存分にイジってほしい県民

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 映画『翔んで埼玉』が22日、全国の劇場で公開される。

 原作は漫画家の魔夜峰央氏が描いた「埼玉」を題材にしたギャグ漫画。過激な「埼玉ネタ」がネット上で話題となり、このほど待望の実写化となった。

 作品には埼玉にゆかりある俳優陣が多数出演し、映画に花を添える。埼玉出身のブラザートムさん、島崎遥香さんは「菅原好海・愛海」の親子役で共演を果たした。出演者を代表して作品への思いや埼玉でのエピソードを聞いた。(森本勝利)

■出演オファーにびっくり

ブラザートム(以下、トム) 『翔んで埼玉』が実写化されついに封切りとなるね。県関係者にとってはこれは一大事だよ。こんなに埼玉が連呼されることはもうないからね。

島崎 このお話をいただいた時は嬉しかった。埼玉出身で本当に良かったです。

トム 原作の噂は事務所のマネージャーから聞いていて。「トムさん、半端なく埼玉をディスってる漫画が話題ですよ」と。で、今からその出版社(宝島社)に行くと。怒鳴り込みに行くのかと思ったら・・・まさかの映画の出演オファーでびっくりしました。そうか、オレ熊谷出身だからかと。 

島崎 大々的に「埼玉」と名が付く映画はたぶん後にも先にもないので、やっと埼玉県がフィーチャーされる時が来て、今からワクワクですよ。

トム 演じた「菅原好海」役は、CIAに務めるモデルが埼玉のお父さんに化けているという設定で・・・。

島崎 !? 

トム ウソ、ただの熊谷在住のおっさんです(笑)。監督にとても配慮いただいた。でもそれぐらいの心づもりで、埼玉への愛を表現して演じさせていただきました、アドリブは控えめにして。

島崎 私の役どころは菅原好海の娘・愛海。つまりトムさんの娘役。「東京に憧れる娘」という設定で、まさに自分自身と重なる部分もあり、楽しく演じることができました。

■数々の名作を超える傑作

トム 撮影期間は短かったですが、とても密度の濃い時間でしたよね。

島崎 原作には登場しない「現代パート」だったので、完成した作品を見たときは、「伝説パート」がこんな世界観で描かれているのかと驚きでした。

トム 本当はそっちに出たかったんじゃないの?

島崎 そうですね(笑)。私も「埼玉県民には草でも食わせておけ!」って言われたかったなぁ。加藤諒さん(下川信男役)がうらやましかったです。舞台『パタリロ!』など、加藤さんは魔夜先生の作品には欠かせない存在ですね。

トム (大まじめに)僕は見た瞬間に「これは『ボヘミアン・ラプソディ』を超えた」と確信したね。

島崎 えー??

トム 少なくとも『三匹の侍』、『インディ・ジョーンズ』、『ボヘミアン・ラプソディ』は確実に抜いたと自負しています。まあ、それぐらい完成度の高い茶番劇をまじめに作ったということです。

■何もないけど何でもある

島崎 埼玉は生まれ育った場所、そして日常を過ごした場所。何もないけど何でもある。

トム 名言だ。熊谷出身の僕にとっては、埼玉は自分を育ててくれた街。母一人、子一人で暮らす我々を温かく見守ってくれたかけがえのない場所ですね。

島崎 一番の思い出といえば小さい時に、さいたまスーパーアリーナで「モーニング娘。」さんのコンサートを見に行ったことですかね。いまでも鮮明に覚えています。

トム 島崎さんも言っていたけど、『翔んで埼玉』を通じて、どんな形であれ、埼玉が話題として取り上げられたって思ってくれる県民の懐の深さが、何よりの魅力だと思いますね。

島崎 何を言われても謙虚なところが良さですよね。すみません「埼玉県民です」的な。

トム だからこそ埼玉県民はさも東京都民の顔をして、どうぞ颯爽(さっそう)と肩で風を切って県外の映画館に足を運んでください。そして埼玉県外の方はどうぞ埼玉県にお越しください。埼玉の映画館に来て、埼玉の空気を吸いながら、作品を楽しんでいただきたいです。

島崎 他県の方々は埼玉をどこまでイジっていいのか探っているはず。埼玉県民としては「どうぞどうぞ、存分にイジってください」という気持ちです。私たち埼玉県民が一丸となって、SNSなどを通じて埼玉県の魅力をどんどん発信していきましょうよ!

トム 了解。やっぱり埼玉は最高だね。

【ブラザートム】  1956年生まれ。アメリカハワイ州生まれ・熊谷市育ち。80年に『お笑いスター誕生!』(日本テレビ)で10週連続勝ち抜きをし、注目を集める。83年にバブルガム・ブラザーズ結成。現在では音楽と笑いのエンターテイナー、アーティストとして活躍中。2011年4月に「熊谷市親善大使」に就任。

【島崎遥香(しまざき・はるか)】  1994年生まれ。埼玉県出身。2009年にアイドルグループ・AKB48に加入。12年放送のドラマ主演デビュー作『私立バカレア高校』は映画化されるなど話題を呼ぶ。16年にグループ卒業後、連続テレビ小説『ひよっこ』(NHK)に出演するなど、活躍の場を広げている。

※埼玉新聞2月22日付では映画『翔んで埼玉』公開記念ラッピング特別紙面を掲載。埼玉県内全上映劇場で特別紙面と県民が愛する“高級野菜の種”を先着1万人に配布します。

親子役で共演を果たした埼玉出身(写真左から)島崎遥香さん、ブラザートムさん。話題の「埼玉ポーズ」で映画への思いを語った
劇中の「現代パート」は映画ならではの完全オリジナル。妻・菅原真紀役の麻生久美子さんは千葉出身、婚約者・五十嵐春翔役の成田凌さんは埼玉出身と出身地にもこだわったキャスト陣が登場する(C)2019映画『翔んで埼玉』製作委員会