車いすテニス国際試合、日本Vに貢献 2024年パラリンピック目指す 専大玉名高・吉川さん 

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国際親善試合でプレーする吉川千尋さん=1月、米国(前田晋吾さん提供)
優勝トロフィーを手に笑顔を見せる吉川千尋さん(左)とコーチの前田晋吾さん=1月、米国(前田さん提供)

 脳性まひの専大玉名高2年、吉川千尋さん=熊本県玉名市=は、1月に米国で開催されたジュニアの車いすテニス国際親善試合に出場し、日本チームの優勝に貢献した。夢は「パラリンピックに出ること」。その目は東京大会の4年先、パリを見据えている。

 親善試合は「JTB車いすテニスグローバルチャレンジ」。パラスポーツに取り組む中高生に海外経験の場を提供しようと米国のNPO法人が主催し、昨年に続き2回目。日本、米国、カナダから4人ずつ参加。国別の総当たり戦で、日本は10勝2敗で優勝した。

 吉川さんの個人成績はシングルス1勝1敗、ダブルス2勝。「海外の選手と戦うのは初めてで緊張した。気後れしないよう、もっとメンタル面を強化したい」と力を込める。

 両脚に障害があり、両手の握力も3キロしかない吉川さんが、車いすテニスと出合ったのは鍋小1年の時。障害のある同じ年の女の子に誘われたのがきっかけだった。「自分でもできるスポーツをやってみたかった」と振り返る。  岱明中3年で初めて出場したジュニアの大会でトップレベルの選手たちの実力に圧倒され、練習にもますます熱が入った。昨年はシニア大会のダブルスで優勝。重度の障害がある選手たちの国内ランキングで3位と躍進した。

 週3日、県内外の体育館でフォームを確認し、車いすを素早く正確にコントロールする操縦法を練習。休日は福岡県や佐賀県のテニスコートでボールを打ち込む。県内に車いすテニスができるハードコートがほとんどないのが悩みの種だが、限られた時間と環境の中で練習を重ねる。

 試合中は夢中で気づかないが、試合後や日常生活では全身に痛みが走ることが多く、就寝前のストレッチは欠かせない。吉川さんには視覚障害もあるが、コーチの前田晋吾さん(50)=熊本市=は「厳しい練習にも逃げ出さない頑張り屋。指導しがいがある」と期待を寄せる。

 今年は国内7試合のほかに、海外の大会にも出場予定。吉川さんは「海外の大会で経験を積んで国際ランキングで上位に入りたい。自分が活躍することで、多くの人に車いすテニスを知ってもらえたら」と意気込む。(玉名総局・熊川果穂)

(2019年2月21日付 熊本日日新聞朝刊掲載)