銀河までの距離を示す”Ia型超新星”という灯台

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた「NGC 2441」の画像は、撮影構図がズレている様にも見えますが、実際には銀河を中心にしたものではなく、渦巻腕の中で発見された超新星「SN1995E」をフォーカスした物。この画像では中心から左よりの箇所の小さな点に該当します(以下画像を参照)。

また、超新星の名称は、超新星(SuperNova)を表すSN発見された年が組み合わさった名称となり、「SN1995E」はその名が表す通り、1995年に発見された超新星です。

連星系のIa型超新星に分類されている「SN1995E」は、主星の白色矮星が伴星から引き剥がしたガス等により、白色矮星の質量の限界値である「チャンドラセカール限界Wikipedia)」に達したことで爆発したと考えられています。チャンドラセカール限界による超新星は絶対等級がほぼ定まっているため、銀河までの距離を測定する為に役立っています。また、2006年には、超新星爆発による光エコー現象が観測されています。

この画像はハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」の可視光波長を用いて撮影し、2014年6月に公開されました。

Image Credit:ESA/Hubble & NASA Acknowledgement: Nick Rose
■A curious supernova in NGC 2441
https://www.spacetelescope.org/images/potw1425a/

© 株式会社sorae