藤沢市民病院は全交換 診療には影響与えず KYB改ざん

 油圧機器メーカーのKYBによる免震・制振装置の検査データ改ざん問題で、藤沢市は21日、藤沢市民病院(同市藤沢)に設置されている同社子会社製のダンパー16基について、KYB側の負担で全基を交換する計画を明らかにした。遅くとも2020年9月までには交換する予定という。同日の市議会常任委員会で報告した。

 市によると、市民病院の地下1階に設置されている16基は、検査データが改ざんされた製品に該当するか否かは明らかになっていない。すでに設置されているため、取り外してデータ改ざんの有無を調べるのは難しく、製造したKYB子会社の出荷記録などからも分からなかったという。

 KYB側は昨年12月、市に対し、データ改ざんの有無が不明な製品についても「不適合品」とみなして交換することを説明。「当面の安全性を調べる検証も速やかに実施する」とした。

 工期は最長1カ月程度。空調機能の一時停止や院内カフェの水道利用などに一定の制約が生じるものの、外来診療や入院患者の療養環境には影響を与えないという。

藤沢市役所

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