知事選 一騎打ちの公算 乱立の前回とは一変 告示まで1ヵ月【大分県】

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 任期満了に伴う県知事選(4月7日投開票)は来月21日の告示まで1カ月を切った。5選を目指す現職の広瀬勝貞氏(76)に対し、共産党県委員会は21日、県書記長の山下魁氏(42)を党公認で擁立する方針を発表した。共産以外の主要政党に独自候補を立てる動きはなく、過去最多の5人が乱立した2015年の前回知事選から一転、一騎打ちとなる公算が大きい。

 「いつ、どの方向から、どういう方が出ても対応できるよう万全の準備が必要。緊張感を持っておかないといけないと、自分に言い聞かせている」。山下氏の出馬表明に先立ち、18日の定例会見で知事選への対応を問われた広瀬氏は、冷静な口調でこう語った。

 前回選挙で前大分市長らの挑戦を大差で退けた広瀬氏。県内の全18市町村に後援会支部を設け、選対本部長は吉村恭彰・県商工会議所連合会長が務める。5日には大分市内に新たに後援会事務所を開設。既に農林水産、建設、福祉などの業界団体から推薦を得て、臨戦態勢を整えつつある。

 政治姿勢として一党一派に偏らない「県民党」を掲げるが、自民党県連、公明党県本部が推薦を決定。前回選挙で分裂した連合大分も近く広瀬氏を推薦する方針で、与野党勢力が事実上、相乗りする構図となりそうだ。

 陣営が気に掛けるのが知事選と同日に投開票される県議選の動向。現時点で計16選挙区の半数以上が「無風区」となる公算が大きく、知事選の投票率への影響を懸念する向きも。高山泰四郎後援会長は「得票を伸ばすことが県政の推進力になる」と、前回選挙の約34万票からの上積みを目標に据える。

 告示直前には大分市で大規模な総決起集会を予定しており、勢いをつけて選挙戦に臨む構えだ。

 これに対し、共産党県委員会の林田澄孝委員長は「県政の転換」を最大の争点に挙げる。「県人口は減少し、地方は疲弊している。県民に選択肢を提供していく」と力を込めた。

 全国知事会によると、現職の知事で全国最高齢となる広瀬氏。昨年11月に5選出馬を表明した際には高齢・多選による「弊害を排除していく」と強調した。山下氏は21日の会見で、多選の是非について見解を問われ、「一概に年齢、多選を批判しているわけではない。広瀬県政の政治の中身を問うていく」と述べた。