市立博物館で特別展 水戸城の昔日に迫る

立体模型や部屋割り図 御殿、三階櫓の詳細紹介

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天守閣代わりだった三階櫓の模型。内部は5階建てだった=水戸市大町

水戸市立博物館(同市大町)で3月17日まで、特別展「水戸城遙かなり」が開かれていている。近年発見された水戸城二の丸屋形の部屋割り図と立体化した模型、発掘で出土した瓦、三階櫓(やぐら)の模型、江戸時代の文書、古写真を展示し、昔日の姿に迫った。

水戸城は1872年の放火事件、その後の解体、1945年の水戸空襲などで全ての建物を失っている。博物館が水戸城展を開くのは1984年以来、35年ぶり。発掘調査で新たに判明した内容などを盛り込んだ。入場料200円。

二の丸屋形を紹介するコーナーには1859年ごろに描かれた「水戸旧城之図」(松戸市戸定歴史館所蔵)を展示。表御殿や奥御殿の部屋割りが記されている。藩主の執務場所やプライベート空間でもあった。

59年は9代藩主徳川斉昭が水戸での永蟄居(ちっきょ)を命じられた年に当たり、夫人も帰国した。正室御殿を新規に造営したとみられている。立体化した模型も展示し、往事の様子を分かりやすく紹介した。

天守閣代わりだった三階櫓は写真や模型を展示している。戦前の水戸市民に愛され、明治から昭和初期に数多くの絵はがきに使われた。水戸のシンボルでもあった。1940年からは郷土の先人を紹介する博物館施設として使われ、「水戸教学閣」と呼ばれた。45年の水戸空襲で姿を消した。

城内には能舞台があり、藩士だけでなく町人や農民も楽しんだという。藩お抱えの能役者の系譜を記した記録や日記を並べた。

水戸城実測図によると、曲輪の出入り口に当たる門が7基、2階建ての角櫓が4基存在していた。写真で紹介するとともに、ビデオ(8分)で現在地を紹介する。

24日と3月16日の午前11時からと午後2時から、学芸員によるギャラリートークがある。

また、3月9日午後1時半から、みと文化交流プラザで、古建築の専門家である広島大の三浦正幸名誉教授が「水戸城の昔日の姿」をテーマに講演する。申し込み、問い合わせは博物館(電)029(226)6521
(清水英彦)