平成30(2018)年の主な出来事 平成30(2018)年

 6月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(長崎、熊本の12資産)の世界文化遺産登録が決定した長崎県の2018年。7月には英国・ロンドンで、昨年12月にノーベル文学賞を受けた長崎市出身の英国人作家、カズオ・イシグロ氏に名誉県民、名誉市民の称号が授与された。
 8月9日の「原爆の日」には現職の国連事務総長として初めて、アントニオ・グテレス氏が平和祈念式典に参列。田上富久市長は平和宣言で、日本政府に核兵器禁止条約への賛同を求めた。
 国営諫早湾干拓事業を巡り、開門を強制しないよう国が漁業者に求めた請求異議訴訟控訴審で、福岡高裁は7月、国が敗訴した一審佐賀地裁判決を取り消す判決を言い渡した。10年の開門確定判決を事実上無効とする判断だった。長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡っては、反対地権者らが国に事業認定取り消しを求めた訴訟の判決で、長崎地裁が原告側の請求を棄却した。
 スポーツでは、V・ファーレン長崎が今季初参入したサッカーJ1リーグで健闘したが、11月に降格が決定。高木琢也監督が退任し、手倉森誠氏の新監督就任が発表された。1年でのJ1復帰が期待される。
 経済関係では、親和銀行を傘下に置くふくおかフィナンシャルグループと十八銀行の経営統合計画が8月、公正取引委員会によって承認された。10月には五島産業汽船が経営破綻。その後、元従業員らが同名の新会社を設立し、離島航路の運航が再開した。

© 株式会社長崎新聞社