高校を卒業後にプロサッカー選手になる夢は叶わなかった... 新聞配達のアルバイトをしながら社会人チームでプレーしていた深澤卓。 そんな男が昨年、日本人として初めて韓国3部のチームとプロ契約を結んだ。「J1でプレーするという夢は絶対に諦めない！だってサッカーが大好きだから.....」
選手経歴
◆富士市立高校サッカー部
◆サウルコス 福井(北信越1部リーグ)
◆FC伊勢志摩(東海1部リーグ１）
◆中朗コーラスムスタング(韓国3部リーグ)
高校を卒業してJリーグでプレーするという選択肢は無かったのでしょうか？
深澤 ありませんでした。強いて言うなら小学6年生の時に清水エスパルスのジュニアユースのセレクションが6次選考まであったのですが、3次選考からスタートして最後の最後に落ちるという...Jリーグの縁といえばこれくらいですね。そのため、高校を卒業したと同時にJリーグからオファーが来る選手ではありませんでした。当時JFLの藤枝MYFCに練習参加に行ったくらいでしたね。
卒業後はどこのチームでプレーされたのでしょうか？
深澤 サウルコス福井でプレーしていた時は、練習試合で当時J２のカターレ富山に勝利するなど、本当に自身が付きましたし地域リーグでも戦えるチームはあります。強い地域リーグのチームでも強いチームは本当に強いです。意外と地域リーグを舐めている選手は意外と多いですからね。
次に環境はですが、アマチュア契約なので仕事をしなければなりませんでしたので、自由な時間が限られていました。限られた時間の中で休養、トレーニングをしなければいけないので時間を本当に大事に使うようになりました。「時間はお金では買えない」大好きな言葉です（笑）
どのようにして韓国でプロサッカー選手になったのでしょうか？？
深澤 FC伊勢志摩に1年目在籍しているときに韓国人が入団してきてその時の代理人が僕の人生を変えてくれたんです。
たった2回ぐらいですが、練習の送迎をしていて、それがきっかけで連絡をとるようになりました。そして2年目、ちょうどシーズンが終わったときに代理人から連絡が入り、「韓国に来いよ！」と言われ、僕は迷わず行きますと言いました。それが韓国でプレーするようになったきっかけです。いつどこで何があるか分からないとは、こういうことだなと感じました。
いつどこで何があるか分からない。これもサッカーの魅力の1つですね。K3のレベルや待遇を教えて下さい。
深澤 待遇ですが、日本のJFLより良いと思います。ビザもチームが手続きをしてくれますし、何と言っても多くのチームが寮を所持しているので住居と食事には困りませんでした。
練習場所も寮から歩いて5分の場所にあり、移動手段の電車の駅も寮から3分だったのでサッカーに集中できる環境MAXでしたね。
次にレベルですが正直ピンキリです。上位3チームは元代表選手、K１でやっていた選手がゴロゴロいました。下手したらJ2レベルのレベルだと思います。また韓国の軍隊に行かなければいけない選手は、K1に在籍しながら軍隊に行く事は不可能なので上からどんどんK3に流れてきます。（K1に1チーム軍隊チームがありますが入団テストがかなり難しい）そのため下位のチームとの差はかなりありました。公式戦に関しては、多くのチームがスタジアムを所持しているので天然芝での試合でした。
K3とはいえJFLや地域リーグと比較すると環境やレベルの差があるんですね。最後に選手としての目標を聞かせて下さい。
深澤 やっぱりJ1、K1でプレーする事です。可能性からしたら1％も無いのかもしれませんが現役中は絶対に諦めません。
韓国でプレーしてみてかなり実力不足を感じたので、今年は個の成長に矢印を向けたいと思います。サッカー界で求められる選手は「結果を常に残せる選手」そこだけを追求して全力でプレーします。
