「二重峠トンネル」が貫通 国道57号復旧ルート

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国道57号北側復旧ルートの二重峠トンネルが貫通し、拍手する蒲島郁夫知事(左側テーブルの前列右)や国会議員、関係自治体の首長ら=23日午前、大津町(小野宏明)

 熊本地震による熊本県南阿蘇村立野の大規模土砂崩落で寸断した国道57号の北側復旧ルート(阿蘇市赤水-大津町引水[ひきのみず]、全長約13キロ)の一部として国土交通省が建設している「二重[ふたえの]峠トンネル」が23日、貫通した。

 今後、壁面のコンクリート吹き付け工事などを進め、2020年度中の復旧ルート開通を目指す。

 トンネルは阿蘇市車帰[くるまがえり]-大津町古城[ふるじょう]間の約3・7キロで、17年6月に着工。車両が通る本坑と非常時に使う避難坑の2本を、両市町側からそれぞれ掘り進めてきた。

 トンネル上部に見つかった巨大空洞の埋め戻しなどのため、阿蘇市側で工事が一部難航。工事区間は当初計画に比べて大津町側が180メートル長くなった。トンネル内部に最大4カ所の掘削地点を設ける特殊工法や24時間態勢で、通常の約半分の期間で掘削を終えた。

 掘削に伴う岩や土砂の搬出量は約60万立方メートルに及び、復旧ルートの盛り土工事などに利用するという。トンネルの工事費は231億2280万円。

 大津町側の坑口から1839メートル地点で式典があり、国交省の池田豊人道路局長が「沿線住民の協力で無事に貫通できた。復旧ルートの早期開通へ全力で取り組む」とあいさつ。蒲島郁夫知事や佐藤義興・阿蘇市長と発破ボタンを押し、出席者約250人で万歳三唱して貫通を祝った。

 トンネル以外では、橋14カ所のうち3カ所が完成している。(岡本幸浩)