iPhone/Android向けサッカーゲーム『プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド』にJリーグモードが搭載され約2か月が経つ。
今週末からは2019年度のJリーグが始まり世間の注目度はさらに高まることだろう。今作で再びJリーグを搭載した理由は何なのか、開発陣の話を交えながらその魅力をお届けする。
サカつくにJリーグは「当然」
サカつくと言えば第一弾は1996年に発表された『Jリーグプロサッカークラブをつくろう!』であり以降長年に渡りJリーグに根付いたゲームであった。
開発陣によると、もともと開発前の構想段階からJリーグの搭載が前提となっていたという。「サカつくといえばJリーグ」、というのがその考えの根拠だ。
だが、ご存じの通りアプリリリース当初はJリーグは搭載されていなかった。ユーザーからも「何でJリーグが入ってないんですか?」という声があがっていたし、そう感じた方は多いだろう。
もし、最初からJリーグが搭載されていれば、「サカつくらしく都道府県から選んで~」という遊びができていたかも知れないという。
さて気になるのが、Jリーグモードについてだ。開幕を前にして「せっかくだからこれからやってみよう」というユーザーも多いはずだ。
開発陣も「Jリーグがないのならゲームをやらないよ」とゲームから離脱している人にプレーしてもらいたいと語る。そのために「本編よりももっと“サカつくらしさ”を出した」という。Jリーグモードとなると「かつてのサカつくみたいなのだったら良いのにな」という意見を持つ人がいるだろうが、そうした心配はないはずだ。
ゲームは秘書からJリーグクラブのチームを経営して欲しいと頼まれるところから始まる。Jリーグモードは本編とは独立して行われる。スタミナは本編もJリーグも共通だが、Jリーグモードは日程進行が別になっている。
ちょうど、本編でいうとディヴィジョン3ぐらいからJリーグモードが選べるようになる。Jリーグモードを遊んでもらって総合値などをあげた選手が育成できれば、その後の本編で一番苦労するフランスやオランダといった現在“壁”と言われているリーグを制覇するときにだいぶ緩和されるだろう。
こうしたリーグは、ゲーム内で5,6シーズンかけても優勝できないというユーザーは多いだろう。実は筆者はアフリカリーグで2位続きでつまづいたへぼユーザーなのでこうした配慮はありがたかったりする…。
Jリーグモードを素早く攻略するには?
Jリーグモードでは実際のレギュレーションにある程度沿っているので優勝しなくても昇格ができる可能性がある。例えば、各大陸のリーグは制覇しなければならないが、J2で2位でもJ1へ昇格はできる。
最初はオリジナルの日本人選手で余り強くないメンバーからスタートする。こうしたメンバーに愛着がわくのがゲームの良いところだろう。一方で、本編で持っている強い選手をレンタル移籍でJリーグモードに連れてくることもできる。マンチェスター・シティからニューヨーク・シティへ移籍させるみたいなグループ経営ができるのだ。
ただ、調子にのってはいけない。Jリーグモードは、本編と違い沢山の有名選手を囲うことができない仕組みになっている。年次更新の際に年俸を支払わないといけないのでコスト管理が必要なのだ。
例えば強い選手をたくさんそろえたとしても、順位が悪ければ支払えなくなってしまう。「助っ人的に連れてくるのが攻略としてオススメ」とのことだ。
J2の沼が再現??
特に、今回はJ2あたりから計画的にコスト管理を戦略的に求められる。J1から落ちた時などは大変厳しい状況になる。リアルの世界で通称「J2の沼」と言われているものだ。
「スタミナ管理とかの要素を入れていったらより“沼”化しますね」と開発陣は笑って話してくれた。もしかしたら、J3が難しいとかもありかもしれない。他にも、エレベータークラブの大変さが再現出来たら、しかめっ面でサッカーゲームをすることになるんじゃないだろうか。そんな難易度20年前ならまだしも今大丈夫なのだろうか?
「昔のサカつくだとJ2のサポーターは自分たちの応援するチームの名前をつけてプレーする人がJ1のサポーターに比べて多かったんです。弱いところから育ててとか、自分の手で強くしていくみたいな。最初から強いというのはサカつくのファンは余り求めていないのかなと。」とゲーマーとしても困難さを愛するのだ、と開発陣は話している。
そもそも昔のシュミレーションゲームといえば序盤がやたら難しかった。序盤は駒が揃わないので、攻略が進む中盤以降より「エグイ」のだ。
「気持ちよく勝つというのは本編で再現できていると思うんです。だから、Jリーグモードって意外とやりこみがいがあるなというのも良いかもしれない。」と語る。実際に、開発陣でDS版を引っ張り出してきて遊んだところ序盤余りにも勝てずにびっくりしたそうだ…。
Jリーグをゲームで遊んでみませんか?
サッカーゲームの難しいところは、サッカーファンからもゲームファンからも一つ違った目線を送られることだと思う。ゲームファンから見たら「サッカーが好きな人のもの」であり、サッカーファンから見たら「ゲーム」なのだ。
だが、サカつくはセガサターンの時代にそれを50万本以上売ってみせた。世間がJリーグバブルから少し経った時代にである。それを実現するには、サッカーゲームでサッカーを覚える一般人や、サッカーファンを取り込む必要がある。
「Jリーグやサッカーは見ているんだけどサッカーゲームは遊んだことがない」とか「かつてセガサターンでサカつくをやっていたけどゲームから離れてしまった」という人にこそゲームに触って欲しいと思う。今であれば、子供と共にプレーするのもありだ。
開発陣はその点についてどう考えているのだろうか?最後に聞いてみた。
「スマホゲームってアップデートしていくものなんですね。だから、いろんな進化の形があってもよいのではないかなぁと」。Jリーグを搭載した後のサカつくがどう進化していくのはユーザー次第だ。
【外部リンク】祝Jリーグ開幕!!Jリーグモードがついに実装!!スマホでサカつく!|サカつく ロード・トゥ・ワールド 公式サイト