「遺留捜査SP」が放送! 上川隆也「今回はまさにど真ん中の“THE遺留捜査”という物語です!」

「遺留捜査SP」が放送! 上川隆也「今回はまさにど真ん中の“THE遺留捜査”という物語です!」

上川隆也さん演じる風変わりな刑事が、事件現場に残された“遺留品”から事件解決の糸口を見いだすドラマ「遺留捜査」(テレビ朝日系)。連続ドラマとして5シーズンを経て、このたびスペシャルドラマとして帰ってきた同作。今回も、京都府警捜査一課特別対策室刑事の糸村聡が、マイペースに捜査をし周囲を振り回しながらも、遺留品に込められた被害者の思いと事件の真相を解明していきます。そんな糸村刑事を7年間にもわたって演じている上川さんに、今作の見どころや豪華共演者の皆さんについて、また今後の展望などをお伺いいたしました!

── 今回の見どころでもあるオーケストラのシーンについてお聞かせください。

「包み隠さずに申し上げますと、緊張しました(笑)。やはりプロのオーケストラの方々を前に指揮棒を振るというのは、たとえそれがドラマに一場面だとしてもこれまでにない緊張感でした。タクトを触ることすら初めてだったのですが、僕のリズムで曲が奏でられていく感覚はとても気持ちいいもので、糸村としてではなく“上川隆也”としてもやってみたかったと思います(笑)」

── そのオーケストラには、指揮者役で村上淳さんなどの豪華なゲストの出演が実現しました。

「村上さんの指揮者ぶりはそれこそ堂に入ったもので、見事な差配、指揮ぶりを披露されていました。その一方で、ムードメーカーとしても現場を温めてくださって。楽団の皆さんは音楽に関してはプロですが、ドラマに参加されることの経験は多くはないでしょうし、どこか構えてしまったり、こわばってしまったりするところを、村上さんが率先してほぐしていらっしゃったのを見ながら『ありがたい』と思っていました」

── 藤本隆宏さんとは以前にも共演されていました。

「藤本さんは何度となくドラマや舞台を通じてご一緒させていただいているので、人となりはよく存じ上げています。ですが存じ上げているがゆえに、元オリンピックの水泳選手であることなども含め、今回バイオリニストとして参加されていることに、新しい藤本さん像をご覧いただけるのではという思いでいました。彼の大きな体躯に、こじんまりとバイオリンが収まっている姿には愛らしさすらも感じながら、今まで見たことのない藤本さんだと思いながら拝見していました」

── 中村ゆりかさんとの共演はいかがでしょう?

「中村さんは今回なかなかの見せ場がある作りになっていて、本当に大変な特訓をこなしたと聞きましたが、正直舌を巻きました。バイオリンは難しい楽器だと思うんですけれども、指導なさっていた方もやるたびに長足の進歩を遂げていたとおっしゃっていて、まさにそれを感じ取ることができる、堂々としたたたずまいでした」

── 甲本雅裕さんが演じる村木繁とのおなじみのやりとりについてもお聞かせください。

「それに関しては通常営業です(笑)。いつもの通り、糸村と村木さんに滝沢(宮﨑香蓮)が絡むという構図に、最近では神崎(莉緒)さん(栗山千明)も徐々に村木さんたちになじんできているようで、4者で過ごす時間が増えてきています。糸村が変人であり続けることが『遺留捜査』のイズムを担っているのだとすれば、科捜研でのシーンもまさしくそれに相当すると思うので、とても大事にしている部分でもあります。慣れているからおろそかにするのではなくて、いかにいつも通りの科捜研でのやりとりを、マンネリに陥ることなく楽しくご覧いただくか。そのためにはどうしたらいいのかを、常に変わらぬ熱量で演じているということです」

── では、通常通り視聴者の皆さまにとっては見どころになるということですね?

「村木さんは今回もなかなかの境遇に陥っていますし、そんなところにも注目していただいた上で、お楽しみいただければと思います」

── 作中では誰も興味を抱かないようなものへ関心を持つ糸村ですが、上川さんご自身がこだわりを持ったり、興味を持ってしまうものは何かありますか?

「どうやら僕は人が作るものが好きみたいで。それがいわゆる商品として市場に出ているものでも、大道具さんが作られたセットなどにしても同様なのですが、その作られたという事実に対して興味や敬意が湧いてしまうんです。すごいことだと思うんです。例えば携帯電話一つとっても、『遺留捜査』のセットにしても、ちょっとしたところに気が使われていることを見つけるとうれしくなってしまうんです。僕はお芝居が好きですし、いまだに生業としてさせていただいていますが、形のあるものを生み出すことはたぶんできないと思っているんです。自分ができないことだと思っているからこそ、プロダクトとして生まれてくるものに、どれだけの人々の思いやアイデアや、費やした時間などが注がれているのかなと思うとうれしくなるというか、ありがたいというか。ペットボトルのデザイン一つとっても、どうやって生まれたんだろうとか、そういったことを考えるとしばらく過ごせます(笑)」

── 今回の「遺留捜査」を一言で表すとしたら何でしょうか?

「思い切っていきましょう。“THE遺留捜査”だと思います。今回はまさに遺留捜査の本流のど真ん中を流れているような物語ですし、一時的ですが、檜山(亘)さん(段田安則)も戻ってきてくださったことで、特対室がフルメンバーになったことも、それに相当すると思います。京都編に移って2クール、スペシャルも何本か過ごしてきた中での、まさしく“ど真ん中”のような物語になっていると思います」

── ありがとうございました!

【プロフィール】


上川隆也(かみかわ たかや)
1965年5月7日生まれ。東京都出身。1989年に演劇集団キャラメルボックスに入団し、活動を始める。テレビドラマや舞台、映画などに多数出演するほか、アニメ「ルパン三世 PART5」など声優としても活動。「BG~身辺警護人~」(2018年/テレビ朝日系)や、「櫻井さんの足元には死体が埋まっている」(17年/フジテレビ系)などに出演し、今年4月期には「執事 西園寺の名推理2」(テレビ東京系)で主演を務める。

【番組情報】


「遺留捜査スペシャル」
テレビ朝日系
2月24日 午後9:00~11:05

テレビ朝日担当 I・S

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