力道山や大山倍達も登場、なべおさみ新刊『昭和疾風録 興行と芸能』

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イベントでは玉袋筋太郎が司会でなべおさみの饒舌トークもあり大きく盛り上げた。

 2月22日(金)、東京・八重洲ブックセンター本店にて、『昭和疾風録 興行と芸能』(イースト・プレス)刊行記念トークイベントが行われ、著者・なべおさみと司会・玉袋筋太郎との間での軽妙なやり取りが、満員の会場を大いに沸かせた。

 本書の内容は、サブタイトルにあるように、「興行と芸能」の関係に焦点を当てたもの。この両者をつなぐのが「興行師」という存在である。戦後の昭和20年代、30年代をピークに、各地でショーや舞台を大衆に提供し、やくざとも密接な関係を保って財力・影響力を誇りながらも、徐々に姿を消していった人たち。戦後日本人の心を癒やした「娯楽」は、彼らによってもたらされたといえる。

 本書の主人公は、「興行師」として神戸芸能社の社長でもあった田岡一雄、日本プロレス興行社長でもあった興行師の永田貞雄、そしていまだ知られざる九州の大物興行師・古池慶輔の三人。彼らが織りなす人間模様が描かれる中で、戦後における「興行と芸能」の特別な関係が浮き彫りになってくる。

表紙帯にも力道山の秘蔵写真などが掲載されている

 秘蔵写真にも注目だ。古池慶輔の実子からもたらされた写真の数々によって彩られており、格闘技ファンとしては、極真空手の創始者・大山倍達と古池慶輔とのツーショットが掲載されていることは見逃せない。大山との縁は、それ以前から古池と昵懇(じっこん)の仲にあった力道山からもたらされたもの。
 力道山に関しても一章を割いて、驚愕の裏話が明かされている。力道山と同郷の朝鮮半島出身のプロレスラー大同山又道とのエピソードも興味深い。昭和のプロレスファンとしては、リング外の当時のエピソードとオフショットが数々掲載されているのは要チェックだろう。

 芸能では美空ひばり、水の江瀧子、高峰三枝子、藤山一郎、エンタツ・アチャコ、片岡知恵蔵、阿部定、鶴田浩二、江利チエミ、三橋美智也、水原弘、石原慎太郎……。伝説のスターの貴重なオフショットと共に、ベストセラー『やくざと芸能と』著者なべおさみが独自の切り口でエピソードを紹介している。