枯渇の蓮池 1年ぶりに水戻る 太田・長楽寺の名所が復活

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水をたたえた姿に戻った長楽寺の蓮池

 国指定史跡の複合遺跡「新田荘遺跡」を構成する群馬県太田市世良田町の長楽寺で、昨年から干上がった状態になっていた蓮池に、1年ぶりに水が戻った。風光明媚(めいび)な姿の復活に、関係者は胸をなで下ろしている。

◎文化庁から許可 昨年12月から新たに井戸掘り

 池は鎌倉時代の寺創建当時の遺構を残し、必要なものを紙に書いて投げ込むとその品が浮上するという「竜宮伝説」があることでも知られる。観光ガイドにも紹介される市内の名所の一つだ。

 池はかつて湧水で満たされていたが、枯渇したため旧尾島町時代に井戸を掘削した。ところが、その井戸も2017年秋ごろから水が出なくなり、昨冬から底が露出する状態に。サクラやモミジが美しい場所としても知られることから、歴史ファンだけでなく観光客らからも復旧を望む声が上がっていた。

 境内が国史跡に指定されているため、池を管理する市は、文化庁から新たな井戸を掘る許可を得て、昨年12月に着工。今月、地下30メートルから毎分350リットルの水をくみ上げ、7日間かけて満水状態の景観を取り戻した。

 高橋亮秀住職は「池が美しい姿に戻り、大変ありがたい。魚を放流するなどして、参拝者や観光客に喜んでもらえる環境にしていきたい」と話している。