真庭・勝山ゆかりの和菓子再び 1日開幕「お雛まつり」住民提供

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 真庭市勝山の町並み保存地区に春を告げる「勝山のお雛(ひな)まつり」が3月1~5日に開かれる。今年は地区ゆかりの和菓子2種が住民らの手で再デビュー、祭りに花を添える。

 住民有志でつくる「かつやま町並み保存事業を応援する会」(行藤公典会長)が祭りで限定販売している「いがまんじゅう」と、約30年前に製造元の廃業で姿を消した銘菓「丸太棒(まるたんぼう)」。

 いがまんじゅうは江戸時代、国替えで三河から勝山に移った三浦氏がもたらした、ひな祭りの風習とも言われ、地元では「おいが」の名で愛されてきた。クリのいがを模したとされるピンクや緑、黄のもち米がこしあんを包む白い餅生地に添えられている。

 5個入りが1日100パック以上売れる人気商品だが、発注先の和菓子店(同市勝山)店主が高齢のため今年から製造を断念。同会が大量発注できる同業店を探したものの、近隣では見つからず、人づてに紹介された北房地域の老舗和洋菓子店「宮田松月堂」(同市上水田)の協力で、写真などを基にほぼ再現した。町並み保存地区の無料休憩所・顆山(かざん)亭で、1パック500円で販売する。

 丸太棒はかつて、木材の町にちなんだ土産を―と、現在は廃業した和菓子店「木田天神堂」(同市勝山)が考案。黒あんを卵黄や白あんなどでくるみ、木型に入れて丸太そっくりの見た目に焼き上げたもので、インパクトある形などが今も語り継がれているという。

 若手有志でつくる「勝山町並み会議」(行藤宜央代表)が昨秋、発展形の商品開発に着手。勝山を元気にするプロジェクトとして、同市のSDGs(持続可能な開発目標)の普及支援事業補助金を活用。同店関係者らの協力で、砂糖の代わりに植物由来の甘味料「羅漢果(らかんか)」を使い、甘さ控えめの現代版に仕上げた。保存地区に隣接する新町商店街で3月2、3日、来場者に有料で試食してもらう。

3色の“いが”が彩りを添える「おいが」
焼き目が樹皮そっくりの「丸太棒」