ダイヤモンドバックス・平野佳寿 新たな武器としてカーブを準備

今季、平野佳寿(ダイヤモンドバックス)と対戦する打者たちは、別の球種にも注意しておく必要があるかもしれない。日本時間2月28日に行われた韓国プロ野球・NCダイノスとの練習試合に登板した平野は、カーブを駆使して相手打者を翻弄。速球とスプリッターのコンビネーションで相手打者を封じる平野のピッチングに、新たな武器が加わった。

昨季2年契約でダイヤモンドバックスに加わった平野は、メジャー1年目からチームに不可欠な戦力となり、75試合に登板して防御率2.44の好成績をマーク。この活躍の原動力となったのが、速球とスプリッターの効果的なコンビネーションだった。この2球種のほかに、以前はスライダーも交えていたが、なぜこのタイミングでカーブに取り組み始めたのだろうか。

この疑問を平野にぶつけたところ、平野は「スライダーが全く曲がらなくなってしまったからです」と笑いながら答えてくれた。曲がらなくなったスライダーとは対照的に、カーブはNCダイノスとの練習試合でしっかり機能。カーブ2球のうち、1球は相手打者を内野ゴロに打ち取り、もう1球は早いカウントでストライクを取ることに成功した。

MLB公式サイトでダイヤモンドバックスの番記者を務めるスティーブ・ギルバートは、平野のカーブが「決め球」として機能するとは考えていない。NCダイノスとの練習試合で見せたように、早いカウントでストライクを取る球種として使うことが多くなるだろう。

昨季のように、速球とスプリッターの2球種のみのコンビネーションであれば、相手打者にヤマを張られて痛打される可能性も高くなる。相手打者が速球ないしスプリッターを待っているところに緩いカーブを投じれば、そのボールのクオリティ以上のダメージを相手打者に与えることができるだろう。ピッチングの幅をグッと広げる可能性のあるカーブを効果的に使うことができれば、今季の平野は「2年目のジンクス」とは無縁の、素晴らしいシーズンを送ることができるはずだ。

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