【MLB】大打者プホルスが独占インタで語る“同期”イチローと“同僚”大谷「簡単ではない」

Full-Countの独占インタビューに応じたエンゼルスのアルバート・プホルス【写真:盆子原浩二】

メジャー19年目の“現役最高”打者が明かす野球愛「純粋に野球が好きなんだ」

 昨年、メジャー史上4人目となる通算3000安打&600本塁打を達成し、数多くの打撃成績で現役最多記録を誇るメジャー屈指の大打者、アルバート・プホルス内野手。エンゼルスが誇るスラッガーは、マリナーズのイチロー外野手と同じ2001年にデビューし、ナ・リーグの新人王を獲得。また、イチローがデビューから10年連続200本安打を継続した一方で、プホルスもまったく同時期に3割30本100打点を継続したことで話題になった。カージナルス時代は田口壮(現オリックス野手総合兼打撃コーチ)と同僚で、昨季は所属するエンゼルスに大谷翔平投手が加入。ベーブ・ルース以来100年ぶりとなる本格派二刀流選手の誕生を間近で見守るなど、何かと日本と縁がある選手だ。

 今季メジャー19年目を迎える39歳スラッガーがFull-Countの独占インタビューに応じ、今シーズンにむけての調整や、“同期”イチロー、そして“同僚”大谷について語ってくれた。
 
――メジャー19年目のシーズンを迎えるにあたり、どのような準備をしていますか?

「いつも通りの準備をする。今までと違うことを試すことは少ない。新しいシーズンに向けて前向きに準備を進めていきたい」

――長年にわたり高いパフォーマンスを続ける秘訣は何ですか?

「やはりオフのハードワークは大切だ。怪我などは予期できぬところだが、自分が正しいと思っている方法で取り組んでいる」

――試合前には時間をかけて準備をすると聞いています。どんなルーティンをしていますか?

「私の場合はバッティングケージに入り、打撃の細部まで集中して調整をする。全員がそれぞれのルーティンを持っているが、自分に合うものを探しているんだ。私はスイングし続けることがルーティンの1つ。スプリングトレーニングだろうが、シーズン中の試合前だろうが、そのルーティンは変わらない」

昨年の大谷の活躍を予想「言った通りだっただろう?」

――長年にわたり、どうやって野球へのモチベーションを保ち続けているのですか?

「純粋に野球が好きなんだ。野球をしていることが楽しいし、周りで一緒にプレーする選手も好きだ。最終的には、ワールドシリーズで優勝してチャンピオンになることを目標としている」

――2001年に互いに新人王を獲得したイチロー選手も、今季19年目を迎えます。

「とても楽しみだ。50歳までプレーできる選手がいるとしたらイチローだと思う。彼の準備と健康管理は素晴らしい。今年は、彼がシアトル(・マリナーズ)の一員として、母国である日本でプレーできることは、特別な意味を持つと思う。私も楽しみにしているよ」

――2人とも通算3000本安打を達成した特別な選手です。

「イチローは日本でのヒットを含めず3000本を達成している。継続力がすごい。彼は素晴らしい選手が数多くいる時代にメジャーにやって来て、素晴らしい選手の一員となった。大谷もそうだ。彼もアメリカへ来て、新人王を獲った。これは簡単なことではない。大谷はメジャーにうまく適応していた」

――2018年の大谷選手の活躍をどう見ましたか?

「彼は本当に良くやった。これからも活躍がとても楽しみだ。いい年を送ってほしい」

――大谷が去年スプリングトレーニングで結果が出なかった時、問題ないと仰っていましたね。

「言った通りだっただろう? スプリングトレーニングは本当に準備のための時間だ。シーズンの数字が全てだ」

――新人王の先輩として、2年目を迎える大谷選手にアドバイスは?

「2年目は、だいぶ彼にとってやりやすくなるはずだ。去年ほどのプレッシャーもないだろうし、去年以上の活躍をするだろう」

――今年の意気込みを聞かせてください。

「素晴らしいコーチ陣に囲まれている。去年は思うような結果が出なかったが、今年はチーム内にも変化があった。いつも通り、勝つ=優勝することを目指しているよ」(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

© 株式会社Creative2