ホンダ田辺TD、500周弱を走ったトロロッソF1のアルボンに感謝「パワーユニット開発に大きな貢献」

 2019年第2回F1テスト3日目が終了、ホンダF1テクニカルディレクターである田辺豊治氏は、ホンダのパワーユニット(PU/エンジン)を搭載するスクーデリア・トロロッソのルーキー、アレクサンダー・アルボンがプレシーズンテストを通してたくさんの周回を重ね、パワーユニットの開発に大きな貢献をしてくれたと感謝した。

 F1デビュー戦前の最後の走行日に、アルボンは118周を周回、午前中に最もソフトなC5タイヤで出した1分16秒882で13人中2番手となった。アルボンとトップに立ったフェラーリのシャルル・ルクレールのみが1分16秒台に入るタイムを記録している。

 ホンダのパワーユニットを積むレッドブル・レーシングのこの日のテストは、ピエール・ガスリーが担当。ガスリーは午後のセッション半ばにターン9で少しコースからはみ出したことでコントロールを失い、バリアに激しくクラッシュした。幸いガスリーは、メディカルセンターで検査を受けた結果、怪我等がないことが確認された。しかしマシンが大きなダメージを負い、修理に時間がかかるため、この日の走行は切り上げられた。ガスリーは午前にC5タイヤで記録した1分17秒091で全体の4番手となり、合計周回数は65周にとどまった。

2019年第2回F1テスト3日目 ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)がクラッシュ

「ガスリー選手のクラッシュにより、アストンマーティン・レッドブル・レーシングが昨日に続き走行時間を失ってしまったことは残念に思っています。ただ、大きなアクシデントの中でも、ガスリー選手自身の身体に問題がなかったことは幸いでした」と田辺テクニカルディレクター。

「今回のテストが初めてのF1マシンでの走行となったレッドブル・トロロッソ・ホンダのアルボン選手は、合計で500周弱を走破しました。我々のPUの開発にも大きく貢献してくれていますし、彼のデビュー戦を楽しみにしています」

「明日はいよいよ開幕戦前の最後の走行機会になります。両チームともにいいかたちでテストを締めくくりたいと考えています」

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