産経新聞社、来春の採用実施せず 「新しい採用の考え方」

By TOYO Press編集部 相澤一朗

 産経新聞社が2020年春入社の新卒採用を実施しない方針を固めたことが4日、同社への取材で分かった。既にプレエントリーをしていた学生には通知メールを送り、秋から新しい採用方式で募るという。

産経新聞東京本社

 同社人事部は2月28日午後、採用ページに登録している学生らに、2020年春入社に向けた採用を実施しないことを決定したとのメールを送信した。「秋から新しい採用の考え方に基づいて、ともに働く仲間を募る」としている。TOYO Pressが1日、同社広報部にメールの経緯を質問したところ、4日に回答があり、「メールの内容の通りです」と内容を認めた。一方で、「人事施策についてはそれ以上、お話ししておりません」と、詳細についての回答は控えた。

 2月19日付「新聞協会報」(日本新聞協会発行)によると、産経新聞社の2019年春入社予定者数は記者職で1名、ビジネス職で1名の計2名で、全国紙(五大紙)の中では最も少なかった。過去3年間は毎年40から50名台で推移しており、例年のおよそ20分の1となった。

産経新聞東京本社(東京サンケイビル)

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