諫早市立図書館リニューアル パソコン、スマホ予約も

 長崎県諫早市立図書館(諫早、西諫早、たらみ、森山の4図書館、高来、飯盛、小長井の3図書室)は蔵書管理や利用者サービスの基幹となるシステムを更新し、1日、リニューアルオープンした。本や雑誌のセルフ貸出機を4館に導入。一新された同館ホームページ(HP)では江戸時代の諫早領主、諫早家に関する資料リストを郷土資料コレクション内で公開する。
 同館は市と周辺旧5町が合併後の2006年、7施設共通の貸し出しシステムを導入して13年が経過。機器類などの更新費として、本年度予算に約7千万円を計上した。
 セルフ貸出機のほか、各施設内の利用者用検索機を分かりやすい場所に設置。移動図書館(2台)にオンライン端末を搭載し、利用者カードの発行や蔵書の予約がその場でできる。
 HPはパソコン用とスマートフォン用があり、予約や貸し出し延長もHP上で可能。栗林加奈主任は「来館が難しい人もネットや移動図書館での予約がしやすくなり、活用してほしい」とPRする。
 HPの郷土資料コレクションで公開する諫早家文書リストは、市指定文化財の諫早日記や絵図など。日記(全1031点)は毛筆で書かれ、同館の日記解読委員会やボランティアが解読。昨年8月末で2割弱の179点の翻刻が完了し、現在も地道な作業が続く。領主の様子や領内の日常生活を記した日記は貴重といわれ、リスト公開は諫早の歴史研究を後押ししそうだ。

図書館システムを更新し、リニューアルした諫早図書館の1階フロア=諫早市東小路町

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