井原と足利氏の関わり伝える資料 尊氏直筆とされる地蔵像など展示

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 室町幕府の初代将軍・足利尊氏(1305~58年)の直筆と推測される地蔵像や、尊氏の子孫と井原の関わりについて紹介した資料展「足利尊氏の末裔(まつえい)と井原」が井原市井原町、市文化財センター古代まほろば館で開かれている。10日まで。

 地蔵像は、縦16~18、横13~26センチの紙片3点。井原市出身の彫刻家平櫛田中が所有していたもので、昨年、尊氏直筆の「日課観音地蔵像」である可能性が高いと分かった。地蔵、五輪塔が無数に描かれ、仏教への信仰心の厚さがうかがえる。

 足利氏ゆかりのスポットもパネルで紹介。善福寺(井原町)は3代将軍・義満(1358~1408年)が祈願所として開いたとされ、境内に義満を供養する石塔「鹿苑院殿石塔婆」(市重文)が残り、尊氏の孫・冬氏が居留したとも考えられているという。

 冬氏、冬氏の妻らによる寄進について触れている中世文書「重玄寺文書」(市重文)も並べており、同館の首藤ゆきえ研究員は「足利氏という“ビッグネーム”と井原との意外なつながりが垣間見える。ぜひ訪れて」と話している。無料。月曜休館。

足利尊氏直筆とされる地蔵像などが展示された会場