中日・与田監督、4盗塁許したバッテリーに苦言「心を配る意識を」 本拠地初陣敗れる

中日・与田剛監督【写真:荒川祐史】

岩瀬氏の引退試合飾れず「勝てなかったのは残念」

■ロッテ 3‐1 中日(オープン戦・2日・ナゴヤドーム)

 中日は2日、本拠地ナゴヤドームでロッテとのオープン戦を戦い、1-3で逆転負けした。この日は昨季で現役引退した岩瀬仁紀氏の引退試合として開催。レジェンドのメモリアルゲーム、そして2019年の本拠地初戦となったが、白星で飾ることはできず、ナゴヤドーム初采配となった与田剛監督は「本当にいい緊張感の中で試合ができた。勝てなかったのは残念ですが、いい緊張感だったと思います」と振り返った。

 引退試合となった岩瀬氏は先発としてマウンドに上がり、先頭の井上を伝家の宝刀スライダーで空振り三振に仕留めて降板。指揮官も「同じ野球人として素晴らしい成績を残した岩瀬に尊敬の心をもちながら見ていました。こういう選手がうちのチームからまた出るように指導していきたいなと思います」と語り、通算1002試合に登板した鉄腕に脱帽した。

 2番手でマウンドに上がり、3回2/3を投げて2安打無失点、4奪三振と好投した2番手の笠原について指揮官は「前回は高くなって修正出来なかったけど、修正して生かしてくれた」と評価。6回に逆転を許したベテラン山井については「3ボールになるピッチングが多くて、山井らしくはなかった。ストライクゾーンでというのが課題かなと思いますね」と指摘した。

 打線は初回に京田の四球、平田の左前安打などで1死一、三塁とし、ビシエドの中犠飛で先制点を奪い取ったものの、2回以降はロッテ投手陣の前にゼロ行進。4安打1得点と反撃できなかった。5回には送りバントを失敗するなどミスも出て「そういうとき(打てないとき)もある。2点目をとバントを出して結果うまくいかなかった。課題が見えた。練習しかないですね」とした。

 また、この日はロッテの攻撃陣に4つの盗塁を許し、これには指揮官も「盗塁阻止が出来なかった。キャッチャーだけじゃなく、投手にも課題はある。バッテリーの課題が出た。バッテリーの慎重さと、気配を感じる、心を配る意識を持って欲しい」との苦言を呈していた。

 8回2死からワンポイントで左腕の福を起用し、7回2死一、三塁では、途中出場で1打席も立っていなかった捕手の加藤に代打・福田を送るなど、本番さながらの勝ちに行く采配を見せた与田監督。3日の同戦は、荒木雅博元内野手(現2軍内野守備走塁コーチ)の引退試合。「岩瀬には勝ちをプレゼントできなかったので、明日の荒木には白星をプレゼントしたい」と誓っていた。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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