V長崎 福岡封じドロー 今季初の九州ダービー

 明治安田J2第2節第1日(2日・博多の森陸上競技場ほか=5試合)1年でのJ1復帰を目指すV・ファーレン長崎は福岡と0-0で引き分けた。開幕2連勝はならなかったものの、今季初の九州ダービーで勝ち点1を加えた。通算成績は1勝1分け(勝ち点4)で暫定5位。

 V長崎は前半、守勢に回ったが、ゴールは割らせなかった。後半もピンチに粘り強く対応。GK徳重の好セーブもあり、無失点でしのいだ。攻めては後半、好機に崔圭伯、途中出場の長谷川らがシュートを放ったが、得点は奪えなかった。

 V長崎と同じく降格組の柏は町田に1-0で競り勝ち、J2初昇格の琉球は大宮を4-3で破って、ともに開幕2連勝とした。甲府は山口、京都は鹿児島に勝って今季初勝利を挙げた。

 第2節最終日は3日、6試合を実施。第3節は9、10日、各地で計11試合が行われ、V長崎は9日午後2時から諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で水戸と対戦する。

 ■守備陣 90分間集中途切れず 2試合連続無失点

 長崎から駆けつけたサポーター千人超の後押しを受け、今季初の九州ダービーを戦ったV長崎。スコアレスドローに終わったが、守勢に回りながらもゴールを割らせず、手倉森監督は「きょうのゲーム内容で勝ち点1は満足しなければいけない。無敗と無失点は続いている」と前向きな言葉を並べた。

 開幕戦を落として巻き返しへ躍起になる福岡に主導権を握られた。角田、崔圭伯らが身をていしてブロックし、GK徳重は後半25分にセットプレーからのヘディングシュートをはじき返すなど危険な場面で再三チームを救った。「全員守備意識が高く、崩れず冷静に対応できている」(徳重)。その集中力は90分間、途切れなかった。

 一方、アイデアを欠いたのが攻撃面。前掛かりの相手にカウンターで対抗しようとしたが、攻め上がるのにもたつき、決定機を手放す場面が目立った。前半ロスタイムに左サイドから好機をつくった亀川は「勝ち点1を勝ち点3に変えていく強さが必要」とチームの課題を挙げた。

 次の公式戦は、中3日でルヴァン杯予選リーグ湘南戦。カップ戦に出場しない他のJ2クラブよりタイトな日程を強いられることになるが、手倉森監督は「連戦が続けば、疲れるのではなく、たくましくなれるチャンス」とここもポジティブに捉えていた。

【福岡-V長崎】後半25分、V長崎の崔圭伯(中央)が体を投げ出しクリアする=福岡市、博多の森陸上競技場

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