ドローン活用 青森県内で動き加速/青森高技専、授業で操縦士養成

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講師(右端)の説明を聞きながらドローンの機体をチェックする生徒ら=2月、青森高等技術専門校
あおもりドローン利活用推進会議が作成した多言語ポスター

 「空の産業革命」の担い手として、期待が高まる小型無人機「ドローン」。墜落や犯罪利用の恐れもあるが、法的規制を受けずに飛ばせる場所が多いなど、青森県の地の利を生かしたドローン活用の動きが県内で加速している。昨年、産学官金が名を連ね、ドローンの適正運用と積極活用を目指す全県的な組織が発足、金融機関とIT企業による農業分野活用も進む。青森高等技術専門校では本年度初めて、授業にドローン講習を組み込み、パイロット養成に乗り出した。

 青森高等技術専門校では環境土木工学科2年生13人が、1月から実技と座学計30時間、青森ドローンリンクアカデミー・井東(いとう)恭彦(たかひこ)代表の講習を受けた。法律、安全、整備・点検、運用などの座学に加え、2人一組になって機体やバッテリー状態を確認し、プロポ(操縦器)を慎重に操りながら、ドローンの飛行や着陸の練習を繰り返した。

 同科の高橋龍樹(たつき)さん(20)は、ラジコン操縦もしたことがない初心者だが「これからは土木系の仕事でドローン利用が盛んになる。繊細な操縦は難しいが、触るだけでためになった」と語る。教員の上田雄介主査は「IT技術を活用した建設現場の活用を想定し、新しい技術を教える必要がある。生徒たちは若いだけに上達が早い」と話した。

 みちのく銀行は2018年、都内のソフトウエア開発ベンチャー企業「オプティム」と提携し「スマート農業」を実践中。19年1月には両者出資の新会社「オプティムアグリ・みちのく」を設立し、ブドウ、ニンニク、リンゴ栽培などでも活用策を探る。同社で現場を担当する赤石淳さん(36)は「稲作ではドローンで直接種をまく直播(ちょくは)の可能性の検討や、パイロットと農家のマッチングサービスも考えられる。ドローンとAI(人工知能)で、農作業の課題解決策を探りたい」と話した。

 「あおもりドローン利活用推進会議」は、昨年10月の発足に先駆け、県内で開催される夏まつり前に、外国人観光客によるドローン事故を防ぐための4カ国語ポスターで啓発活動を行った。同会議の木暮祐一事務局長(青森公立大准教授)は「地方こそドローンが必要。青森は真夏の暑さから厳冬期まで四季がそろい、ドローン利用の研究に最適な場所」とし、産業振興と併せて一般向けのドローンセミナーやドローンプログラミングなどのセミナーを定期的に開催する方針だ。