パナソニック、東京・青山で2030年の住まいヴィジョンを展示

4畳半の自動走行できる個室空間「EXSMALL」のイメージ外観

 パナソニックアプライアンス社 デザインセンターのFUTURE LIFE FACTORY(大阪府門真市)は、豊かさを拡げる未来のくらし展「EXPANDED SMALL 」を東京・青山で3月2日から5日まで開催している。同社が考える2030年の新しい住まい・暮らしのあり方を提示している。

 同社は、2030年には、AIやIoT、ロボティクスなどのテクノロジーや関連サービスが日々の生活に浸透していくと想定。単身世帯の増加などの社会変化も伴い、「みんなでいるのも好きだし一人の時間も大事」「便利な生活は送りたいがものを所有することは嫌いだ」「先のことはわからないから大きな決断をせず柔軟に生きたい」という消費者の気持ちはますます強くなると予想する。

 展示では、住空間をコンパクトで最小限なものに留めながらも、さまざまなサービスとつながる新たなライフスタイルを紹介。具体的には、4畳半の自動走行できる個室空間「EXSMALL」と、個室空間にないリビングやキッチン、ダイニング、浴室、ランドリー、イベントルーム等を完備する大型シェアスペース「VILLAGE」を提示している。

 「EXSMALL」にはクローゼットもなく寝室とシャワー室のみ。半畳ほどのシャワー室はミストと光が出ることで瞑想ルームにもなる。一人一人の価値観でくらしに必要な機能を取捨選択できる。全国の遊休地に「VILLAGE」を拡充し、さまざまな住宅付加価値サービスを社外パートナーとネットワークを組んで提供する。

 パナソニックは、「VILLAGE」の運営と「EXSMALL」のサブスクリプションサービスを提供する想定。まだ具体性はないが、「EXSMALL」を月額10万~20万円の定額プランで提供する案も挙がっているという。

 FUTURE LIFE FACTORYは、同社内で先行開発に特化して活動するデザインスタジオとして2017年4月に設立。2030年の住まいのヴィジョン「EXPANDED SMALL」プロジェクトを進めてきた。

 展示会の会場は、「SHARE GREEN MINAMI AOYAMA」。
 

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