長崎西高生物部 全国2位 高校生科学技術チャレンジ ハシリカスミカメムシ類を研究

 全国の高校生、高等専門学校生が科学技術の研究成果を競うコンテスト「JSEC高校生科学技術チャレンジ」で、長崎県立長崎西高生物部が全国2位に当たる「科学技術政策担当大臣賞」に輝いた。カメムシの一種のハシリカスミカメムシ類が、交尾などをする際に特有の音色を出していることを明らかにした。

 全国からあった247件の応募のうち書類審査を通過した30件が昨年12月にあった東京での最終審査に挑んだ。いずれも2年で、生物部部長の玉田結唯さん(17)のほか日南瑶さん(17)、宮崎文那さん(17)の3人のプレゼンテーションを経て受賞が決まった。3人は5月に米国で開かれる国際大会への出場権を得た。

 3人はハシリカスミカメムシ類が羽や脚をこすり合わせることで出る微細な音や振動を録音し、同時に虫の様子を撮影できる実験装置を開発。カメムシが音を鳴らしている際の映像を確認すると、いずれも雄と雌のカメムシが近くに寄り添っていたり交尾をしていたりすることが分かった。さらに種類が違えば、違う音色を出していることも分かった。

 玉田さんは「自分の頭で考えた仮説を実験で確かめるという研究の面白さを感じられた。3人の努力が実ってうれしかったし安心した」と笑顔を見せた。

科学技術政策担当大臣賞に輝いた玉田さん(中央)ら生物部メンバー=長崎市、長崎西高

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