人間の尊厳をかけ、彼らが見つけた新たな一歩に世界が震えた感動作、『判決、ふたつの希望』ブルーレイ&DVD 3月6日(水)リリース! 第90回アカデミー賞(R) 外国語映画賞ノミネート作品。

本作は、 クエンティン・タランティーノ監督のもと、 アシスタント・カメラマンとして修業を積んだレバノン出身のジアド・ドゥエイリ監督作品。 ジアド自身内戦下のレバノンで育ち、 本作は長編第3作目となり、 初の法廷ドラマ。 重厚な人間ドラマと濃厚なサスペンスが見事に融合した法廷社会派エンターテインメントとして高く評価され、 昨年の第90回アカデミー賞(R) 外国語映画賞にノミネートされた。

レバノンの首都ベイルートを舞台に、 パレスチナ人のヤーセルとキリスト教徒のレバノン人トニーが、 アパートの水漏れをめぐって口論を始める。 その際、 発せられたある侮辱的な言動が裁判に発展。 メディアが大々的に報じたことから政治問題となり、 さらには国中を揺るがす騒乱へ・・・ふたりの男のささいな口論が国を揺るがす法廷争いの判決は―

3月6日のリリースを記念し、 ブルーレイ&DVDに収録される特典映像(メイキング映像)から一部を先行公開した。冒頭で監督は以下のように語っている「本作の構想が浮かんだのは数年前だ、 ある日ベイルートで私が植物に水をやっていたら 作業員の男性に水がかかり口論になってしまった。 取るに足りない出来事だった。 私は心無い言葉を投げつけ彼を侮辱したが最終的には謝罪して事態は収まった。 数日後 これを映画の題材に使えないかと考えた。 」

監督の初の法廷作品であり、 米国の法廷映画「評決」「十二人の怒れる男」「クレイマー、 クレイマー」「フィラデルフィア」などたくさん鑑賞し、 参考にしながらも実際の法廷で撮影した撮影の裏側も語られている。

メイキングでは、 気温40度、 高湿度で、 傍聴席の250名のエキストラさえ出て行ってしまう過酷な暑さと環境の中、 エアコンを設置し木製のボードで覆うなどの処置をしながら実際の法廷での苦労話も語られている。

また、 レバノンでは陪審員制がなく裁判長がすべて決めるため、 最終的な判決を監督の求める「多数の意見からのもの」にするため、 弁護士である母から「控訴審にすれば3人の合議制を選べる」とアドバイスを受けていたことも明らかに。

本編全体の40%も占める法廷シーンが、 臨場感あふれるものに仕上がっているのは、 監督が、 手持ちカメラステディカムを様々な角度で使い分け、 判事や原告や傍聴人の視点で撮影した為だと、 メイキングを見ても改めて認識できるはずだ。

「尊厳の為にどこまで闘えるか、 正義とは」 をテーマに、 内戦を経て過去に傷つき複雑な内政事情のレバノン、 ベイルートの街を舞台に、 レバノン出身の監督が描く「判決、 ふたつの希望」。 ここに新たな法廷ドラマの傑作が誕生した。

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