銀行が苦しい状況に…「スマホとアマゾンが原因」と経済記者が指摘

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今、銀行は大きな変革期を迎え、抜本的な構造改革が迫られています。今銀行にどんなことが起きているのか、共同通信社経済部記者の橋本卓典さんにお話を訊きました。

【2月25日(火)『JAM THE WORLD』の「KODANSHA CASE FILE」(ナビゲーター:グローバー)】
http://radiko.jp/#!/ts/FMJ/20190225193019

■スマートフォンとアマゾンの登場が銀行を変えた

一昔前は誰もが羨む就職先だった銀行が、現在は構造不況に陥っています。一般的にこの構造不況は、人口減少・少子高齢化・低金利によって銀行の収益を圧迫しているからと言われていますが、橋下さんは異論を唱えます。

橋本:ずっと人口減少・少子高齢化・低金利と言われていますが、10年前も低金利でした。そういった意味で、私たちは10年前と今を比べ、そこにある隔絶した違いに目を向ける必要があります。

その大きな変化はスマートフォンやアマゾンの登場だと橋本さん。

橋本:今はスマートフォン1つで決済が済むため、銀行に行く必要がなくなる一方で、銀行は店舗やATM、人件費などに膨大なコストをかけています。その環境において、今の銀行利用者は、できれば店舗やATMに行きたくないという価値観に変化してきています。この隔絶が、実は銀行不況の構造的な問題の源泉にあると思います。

そのため、人口減少・少子高齢化・低金利は外部要因であり、直接要因は人の価値観やテクノロジーの変化によるものだと橋本さんは指摘。

橋本:私たちは銀行に行かなくて済むような生活環境を手にしつつあり、私はそれを「行かない革命」と言っています。その環境の変化に銀行がついてこられていないことが、構造不況の原因と考えています。

■未だに高い給料

また、銀行利用者が実店舗へ足を運ばなくなっているにもかかわらず、いまだに銀行員の給料水準が高いことで生じる問題があるといいます。

橋本:必然的に銀行は余分に人件費がかかり、コストが収益を圧迫してしまう。そのため、人員削減をする必要がありますが、簡単に解雇できるものではないため身動きが取れない状況に。それが今の銀行です。

東京スター銀行の「銀行に関する利用意向調査」によると、「2018年に銀行の窓口を何回利用したか」という質問に対し、45.3パーセントが「0回」と回答しました。

今後、店舗や人件費にコストをどれだけかけるのかが、銀行の今後のカギを握るのかもしれません。

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番組名:『JAM THE WORLD』
放送日時:月・火・水・木曜 19時−21時
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