日ハム宮西が未知の領域300H目指す 今季達成が予想される記録【ホールド編】

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日本ハム・宮西尚生【写真:石川加奈子】

NPBではホールドと救援勝利を合わせた「ホールドポイント」として表彰

 ホールドは救援投手が、味方が同点またはリードした状況で登板し、同点、リードを保ったまま次の投手につないだ場合につく記録だ。イニング数や点差などでホールドが付かないこともある。セットアッパーの指標と言える。

 パ・リーグは、1996年からホールドを記録、セ・リーグは同年リリーフポイントという名称でほぼ同じ内容の数字を記録しはじめたが、2005年から両リーグが同一の基準でホールドを正式記録として導入した。それ以前の記録は、通算成績には含まれていない。

 NPBでは、ホールドと救援勝利を合わせた「ホールドポイント」が最多の投手を「最優秀中継ぎ投手」として表彰している。

 ホールドはMLBで考案された記録だが、MLBでは正式記録とはなっていない。昨年のダイヤモンドバックス・平野佳寿は32ホールドを記録した。MLBの公式サイトにはHLDとして載っているが、この数字がリーグ最多でも表彰されることはない。また、MLBでは同点でマウンドに上がった状況では、ホールドはつかない。

 セーブは1試合で1人しかつかないが、ホールドは複数の投手が同点、またはリードを保って継投すれば、全員にホールドが付く。また後続の投手が逆転されても、前の投手のホールドは消えない。だからチームが負けてもホールドが付く場合がある。セーブ記録は、2005年に導入されたから、歴代記録もそれ以降の投手に限定される。

通算、現役でも日本ハムの宮西がトップに躍り出る

〇NPBの通算ホールド数10傑()は実働期間 所属があるのは現役

1 宮西尚生(日) 294ホールド(2008-2018)
2 山口鉄也 273ホールド(2007-2017)
3 浅尾拓也 200ホールド(2007-2018)
4 マシソン(巨) 166ホールド(2012-2018)
5 五十嵐亮太(ヤ) 159ホールド(1999-2018)
6 青山浩二(楽) 143ホールド(2006-2018)
7 ウィリアムス 141ホールド(2005-2009)
7 高橋聡文(神) 141ホールド(2005-2018)
9 藤川球児(神) 139ホールド(2005-2018)
9 平野佳寿 139ホールド(2006-2017)

 昨年はホールドの歴史を語る上では重要な年となった。日本ハムの宮西尚生が、山口鉄也を抜いてホールド数1位になった。さらにその山口鉄也と、シーズン47ホールドのNPB記録の持ち主で、中継ぎ投手として初めてMVPになった浅尾拓也が引退したのだ。

 10傑の中には6人の現役投手がいる。

〇現役投手通算ホールド数10傑

1 宮西尚生(日) 294ホールド(2008-2018)
2 マシソン(巨) 166ホールド(2012-2018)
3 五十嵐亮太(ヤ) 159ホールド(1999-2018)
4 青山浩二(楽) 143ホールド(2006-2018)
5 高橋聡文(神) 141ホールド(2004-2018)
6 藤川球児(神) 139ホールド(2000-2018)
7 増井浩俊(オ) 138ホールド(2010-2018)
8 森福允彦(巨) 131ホールド(2007-2018)
9 益田直也(ロ) 128ホールド(2012-2018)
10 大谷智久(ロ) 120ホールド(2010-2018)

 ホールドは日本ハムの宮西のように、セットアッパー専業で数字を残す場合もあるが、阪神の藤川やオリックスの増井のように、クローザーだった時期をはさんで記録する投手もいる。

 NPBでは、200ホールドから50刻みで表彰しているが、今季は、日本ハムの宮西がNPB史上初の300ホールドに挑戦する。万全の体調なら4月中にも達成可能だ。また巨人のマシソンと今季からヤクルトの五十嵐は、過去3人が記録している200ホールドに挑むが、昨年のマシソンは14ホールド、五十嵐は2ホールドと厳しい数字だ。

 中継ぎ投手の数は増えている。今後もホールドを記録する投手は増えるだろうが、セットアッパーは過酷なポジションだ。宮西のように故障せず、長年ホールドを量産する投手は今後も一握りだろう。(広尾晃 / Koh Hiroo)