【現地ルポ】総本山!ロンドンのフリーメイソン・ホールと博物館へ

イギリスで1717年に発足したフリーメイソンのグランドロッジ(本部)がロンドンにあります。世界中、民主主義の国家にはフリーメイソンがあり、序列はなくて対等だそう。それでもイギリスが世界最古ということで、総本山のような立ち位置にあります。

博物館とホールのツアー見学が無料で楽しめるということで行ってきました。

フリーメイソンって何?

フリーメイソンは、手元の辞書によると、正式名が「the Free and Accepted Masons」の友愛組織とあります。中世の石工ギルドから発展していて、このMason(メイソン)は石工を意味します。

フリーメイソンが生まれた18世紀、産業革命で都会に出てきた人々の間で、モダンで新しい世界への帰属意識からクラブやソサイエティに所属するのが流行ったという背景があったそうです。

現在は、イギリス皇室も所属する紳士クラブ。神秘的な儀式が今でも受け継がれ、会員同士だけが知る秘密の合図を持つことなどから、謎めいた存在として一般の人々の好奇心を刺激しています。

なお、フリーメイソンは会員を、フリーメイソンリーは組織を指します。

フリーメイソン・ホールのツアー

予約不要で参加できるというホールのツアー。1階の入口で荷物チェックを受けてから、上階の博物館に集合します。

博物館の脇のお土産コーナーには、いかにもフリーメイソンなデザインのノート(£20)やラペル・ピン(£4.5)などが並んでいます。

お土産コーナーの初老の男性に、ツアーの集合場所はここで良いのか確認していたのですが。時間になったらその方がツアーガイドに早変わり。しかもご本人もフリーメイソンだという映画みたいな展開に驚きました。

最初に案内されたのは、メモリアル・ホールです。第一次世界大戦で犠牲になったフリーメイソンたちを偲んで建てられたもので、犠牲を通して得た平和をテーマにしたというステンドグラスが印象的です。

独特なインテリアに孤高感というか宗教的な雰囲気を感じるのですが、ガイドさんは、フリーメイソンはチャリティ活動をする団体で他のグループや組織となんら変わらないというようなことを話していました。

儀式が行われるグランド・テンプル

そしてツアーは次の間へ。

ブロンズのドアを開けて入ります。

儀式や会合が行われるホール。ここは、グランド・テンプルと呼ばれています。

天井にはたくさんの月と星が。四角も組み合わせられて独特な世界観です。

かの有名な「プロビデンスの目」。モザイクでつくられているそうです。

こんなに特別な雰囲気が漂っているのですが、このホールは撮影やイベントなどによる一般への貸し出しもしているとのこと。

45分のツアーの半分くらいは、ツアー参加者の質問コーナーでした。なんでも答えてくれますよ。

フリーメイソン博物館

ツアーが終了して、博物館に戻ってきました。

フリーメイソンのシンボルといえばエプロンです。

こちらは、1740年の子羊のなめし皮でできたもの。その他、メダルのようなものが多く飾られている印象でした。

博物館からは、会議室も見えるようになっています。

また図書館にも入ることができます。おそらく、一番見ごたえがあるのはグランド・テンプルですので、ツアー参加を強くおすすめします。

THE LIBRARY AND MUSEUM OF FREEMASONRY

月曜から土曜 10時~17時

※8月25-27日、12月22日-1月2日を除く

FREEMASONS' HALL

最新のツアー日程はこちら

http://freemasonry.london.museum/news/check-availability-of-the-free-tours-of-freemasons-hall-this-month/

平日・土曜の指定日で、11時、12時、14時、15時、16時

8人以上のグループは要予約

+44-020 7395 9257

libmus@freemasonry.london.museum

60 Great Queen Street, London WC2B 5AZ

[All photos by Shio Narumi]

参考

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