「いだてん」ストックホルム編、中村勘九郎「役に入り込み、悔しくて眠れず」

NHK総合の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(日曜午後8:00)の「ストックホルム編」試写会が行われ、主人公の1人・金栗四三役の中村勘九郎が出席した。

1912年のストックホルムオリンピックシーンの撮影のために、スウェーデンのストックホルムで1カ月に及ぶロケが行われ、勘九郎は「レース中に日射病で倒れて棄権してしまうのですが、役に入り込んだあまり、僕自身も悔しくて眠れないしノイローゼになるほどでした。最後は熱を出してしまってロケの打ち上げに参加できなかったんです。ホテルで1人で寝ていました」と苦笑いで告白した。

ドラマは宮藤官九郎氏の脚本で、“日本で初めてオリンピックに参加した男”金栗と“日本にオリンピックを呼んだ男”田畑政治(阿部サダヲ)の2人を軸に半世紀にわたる日本人のオリンピックの歴史を描くもの。試写会では1912年のストックホルム五輪に出場したマラソンの金栗と短距離の三島弥彦(生田斗真)の奮闘と挫折が描かれる、3月10日放送の第10回「真夏の世の夢」、17日放送の「百年の孤独」が上映された。

勘九郎は「100年前から残っている実際に使われたスタジアムを目にした瞬間に、全身の毛穴が開いたような感覚になりました。ここで撮影できるうれしさと、プレッシャーもあった。長期ロケは役者として初めてだったので、とても濃厚な時間になりました。今後の自信にもつながった」と現地ロケを振り返り、「毎日の撮影は日中で終わったので、みんなで夕ご飯を食べながら、芝居について話をする機会もあった。その結果、感動的なものに仕上がったはず」とアピール。

また同作は、攻めた内容や視聴率も話題になっているが、勘九郎は出演した映画「清須会議」(2013年)でメガホンをとった三谷幸喜氏から「数字は絶対に気にしない方がいいよ」とメールをもらたことを明かし、「自分は気にしていないけど、周りがすごく心配してくれている。やはり多くの方に見てもらいたい気持ちはあります」と訴えていた。

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