巡り来る春と地方選

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 通勤途中、花屋の前でサクラソウの鮮やかなピンクに目を奪われた。民家の庭先ではジンチョウゲやコブシが咲いている。春の訪れを日に日に実感しながら季節の花をめでるこのごろ▲きょうは二十四節気の啓蟄(けいちつ)。地中で冬ごもりしていた虫たちがはい出てくるとされる日だ。暖冬だった今年の場合、虫たちはとっくに春を満喫するかのように地上で活発に動き回っているかもしれない。春らんまんの季節はすぐそこ▲さて、今年の春に活発な論戦が期待されるものといえば統一地方選だ。街を歩けば、立候補予定者の事務所の看板や街頭演説会のポスターがあちこちで目に付くようになってきた。派手に躍るスローガンが、本番近しと感じさせる▲有権者にとっては県政や市政、町政の在り方を考える大切な選挙だが、最近は地方議員のなり手不足がしばしば話題になる。今回の県議選の場合、16選挙区中7選挙区で無投票になる公算という▲街頭演説や選挙公報などで政策が語られることもなく、候補者の訴えが響かない地域では、有権者は比較して選択をすることができない。地方政治への参画意識も抱きづらいだろう▲4年に1度の春に巡ってくる、地方選挙の在り方を考える機会。第1ラウンドの県議選告示まであと3週間余りとなった。選挙の季節もすぐそこだ。(泉)