県戦没者追悼式、県民ホールへ変更 遺族に配慮

県民ホール

 神奈川県戦没者慰霊堂(横浜市港南区)で1953年から行われてきた県戦没者追悼式について、県は28日の県議会厚生常任委員会で、今年から県民ホール(同市中区)で開催する方針を明らかにした。

 高齢化が進む遺族が、安心して参列できるようにすることが目的。若い世代に戦争体験者の思いなどを引き継げるよう、式典の内容を見直す考えも示した。

 慰霊堂は、門から約40メートル先の本堂までが傾斜になっている。県によると、2017年度の式典で高齢の女性ら2人が転倒したことや、昨年度の式典が雷雨で中止になるなど屋外で天候の影響を受けやすいことから、19年度から会場を屋内施設に移すことを決めていた。県遺族会の理解も得ているという。

 今年の式典は5月10日に開催。ロビーなどで戦争体験の次世代継承ビデオの上映や、戦没者慰霊事業のパネル展示を新たに行うという。

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