スバル フォレスター e-BOXER雪上試乗|過酷な道で見えたスバル車の“凄さ”と“弱点”

東北でもトップクラスの豪雪地帯である山形県大蔵村で除雪車とスバル フォレスター e-BOXERが競演【SUBARUテックツアー第10弾“SUV SNOW DRIVING EXPERIENCE”(試乗エリア:山形県酒田市⇒山形県山形市/2019年2月15日取材)】

スバルが提唱する「安心と愉しさ」を知る旅へ

【SUBARUテックツアー第10弾“SUV SNOW DRIVING EXPERIENCE”(試乗エリア:山形県酒田市⇒山形県山形市/2019年2月15日取材)】

毎年1から2月にかけて、自動車メディア向けの雪上・氷上での試乗イベントが多くなる。スタッドレスタイヤのテストや、各メーカー自慢のAWDシステムの安定性・操縦性を体感するためである。

その多くは自社のテストコースやクローズドされた特設コースを用いて行われることがほとんどである。これらのコースでの試乗はクルマの素性や本質を知るには非常に有効的だ。ただ、その一方で時々刻々と路面状況が変わるリアルワールドとは違う……ことも理解しなければならない。

そんな中、スバルの雪上試乗会のテーマは「リアルワールドにこだわる」である。雪国の日常移動を体験し、スバルが提唱する「安心と愉しさ」を一般ユーザーはどこから感じているのか……を知る旅でもある。

実はスバルと山形県には深い関係があった

スバルが1972年に発売した国産初の乗用4WD車(レオーネ エステートバン4WD)に先駆け、東北電力の要請により試験導入された「ff-1 1300Gバン」の4輪駆動モデルは、ここ山形・月山で雪道のテスト走行が行われている。【SUBARUテックツアー第10弾 “SUV SNOW DRIVING EXPERIENCE”(試乗エリア:山形県酒田市⇒山形県山形市/2019年2月15日取材)】

昨年

2018年に実施されたスバルの雪上試乗会

は、2000年以降の歴代最深積雪ランキング1位(566cm:2013年)を誇る青森県酸ヶ湯を通る岩手・青森ルートで行われた。

今回は山形県酒田市から、歴代最深積雪ランキング2位の山形県肘折(445cm:2018年)を通り山形市に抜ける約200kmのルートが選ばれた。

ちなみにスバルと山形県には深い関連がある。

48年前の1971年に国産初の乗用4WD(スバル ff-1 1300Gバン 4WD)を開発した際、山形県の中央部にある標高1994mの月山(がっさん)周辺で雪上テストが行なわれたそうだ。また、あるタイヤメーカーのエンジニアも「山形の雪は湿気を多く含み重いので非常に厄介」と語る。

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