スバルが提唱する「安心と愉しさ」を知る旅へ
毎年1から2月にかけて、自動車メディア向けの雪上・氷上での試乗イベントが多くなる。スタッドレスタイヤのテストや、各メーカー自慢のAWDシステムの安定性・操縦性を体感するためである。
その多くは自社のテストコースやクローズドされた特設コースを用いて行われることがほとんどである。これらのコースでの試乗はクルマの素性や本質を知るには非常に有効的だ。ただ、その一方で時々刻々と路面状況が変わるリアルワールドとは違う……ことも理解しなければならない。
そんな中、スバルの雪上試乗会のテーマは「リアルワールドにこだわる」である。雪国の日常移動を体験し、スバルが提唱する「安心と愉しさ」を一般ユーザーはどこから感じているのか……を知る旅でもある。
実はスバルと山形県には深い関係があった
昨年
は、2000年以降の歴代最深積雪ランキング1位(566cm:2013年)を誇る青森県酸ヶ湯を通る岩手・青森ルートで行われた。
今回は山形県酒田市から、歴代最深積雪ランキング2位の山形県肘折(445cm:2018年)を通り山形市に抜ける約200kmのルートが選ばれた。
ちなみにスバルと山形県には深い関連がある。
48年前の1971年に国産初の乗用4WD(スバル ff-1 1300Gバン 4WD)を開発した際、山形県の中央部にある標高1994mの月山(がっさん)周辺で雪上テストが行なわれたそうだ。また、あるタイヤメーカーのエンジニアも「山形の雪は湿気を多く含み重いので非常に厄介」と語る。