鷹ドラ1甲斐野が西武を零封、最速157キロも「手応えない」 その理由は…

ソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】

西武の上位打線との対戦に「自分の真っ直ぐがどこまで通じるか試すチャンス」

■ソフトバンク 5-2 西武(オープン戦・6日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクのドラフト1位ルーキー甲斐野央投手が、またも好投し、開幕1軍入りへアピールに成功した。6日、ヤフオクドームで行われた西武とのオープン戦。3番手で6回に登板すると、1イニングを無失点に封じてみせた。

「ブルペンで打順を見て、上位打線を相手に自分の真っ直ぐがどこまで通じるかチャンスだと思った」。昨季パ・リーグを制した“山賊打線”の上位と対戦。先頭の秋山を全球この日最速となる157キロで遊ゴロに仕留めた。

 続く源田には中前安打とされたが、外崎を153キロで左飛、昨季本塁打王の山川も153キロで遊ゴロに打ち取った。1イニングを投げて1安打無失点。「今日は力みなく、自然体で投げることをテーマにしていた。合格とは言わないけど、前回よりは良かった」。最速158キロをマークした3日の阪神戦よりも内容の良さを口にしていた。

 とはいえ「手応えは感じなかった」とも語った甲斐野。その理由はどこにあるのか?

「振り遅れたようなファールが少ない。球速よりもボールの質を磨いていきたい。初球から前に飛ばされるのではなく、空振りやファールになるように磨いていきたい」

 甲斐野が感じていたのは、打者のストレートへの反応。球速に圧倒されたようなスイングではなかった。源田、外崎にはファーストスイングで前に飛ばされ、山川には初球をいきなり前に弾き返された。ボールの“質”に物足りなさを感じたという。

「まだこれからだな、という感じ。今日の反省をまた次に生かしていきたいですね。徐々にレベルアップしていけるようにしていきたい」と甲斐野。さらなるスケールアップを予感させるドラ1右腕が楽しみでならない。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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