欧州で世界遺産パネル展 長崎県が新年度行動計画案

 定例県議会は6日、総務、文教厚生、環境生活、農水経済の4常任委員会で審査を続行。県は総務委で、海外との交流人口拡大や本県の経済活性化につなげる「アジア・国際戦略」の2019年度行動計画案を示した。
 計画案などによると、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の世界遺産登録1周年を記念し、ヨーロッパで日本企業が開くイベントで世界遺産関連情報を発信するパネル展示などを予定。
 介護分野の外国人材受け入れに向け、介護事業者が外国人を集めて研修する経費の助成(新年度当初予算案に約600万円計上)なども盛り込んだ。
 中国からインゲン豆や明朝体を長崎に伝えた隠元禅師をルーツとする黄檗(おうばく)文化などについて、長崎市内で識者を集めたシンポジウムも計画している。
 韓国との交流では19年が県と釜山広域市の友好交流関係樹立5周年に当たる。江戸時代に朝鮮王朝が日本へ派遣した「朝鮮通信使」が対馬などを経て江戸に向かった歴史を踏まえ、釜山で通信使を伝えるパネル展も開く考え。
 行動計画は県議会の意見を踏まえ、遅くとも4月中に公表する予定。

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