【MLB】菊池雄星は「最も興味深い補強」 米メディアがマリナーズのキーマンに指名

マリナーズ・菊池雄星【写真:田口有史】

米メディアがマリナーズ特集「チームの鍵はユウセイ・キクチかもしれない」

 オフにポスティングシステム(入札制度)でマリナーズに移籍した菊池雄星投手。日本人選手として“大先輩”に当たるイチロー外野手が“レジェンド”として絶大な人気を誇るシアトルに活躍の場を移した。

 米メディア「NBCスポーツ・シカゴ」はそのマリナーズについて特集。今季の戦力と補強について分析し、「最も興味深い補強、そしてチームの鍵はユウセイ・キクチかもしれない」と言及している。

 昨季89勝を挙げ、ここ15年で最も良い成績を残したマリナーズ。しかし、同地区のライバルであるアストロズとアスレチックスに2001年以来のプレーオフ進出を阻まれ、オフにエース格のジェームス・パクストン投手、57セーブを挙げた守護神のエドウィン・ディアス投手、主軸のロビンソン・カノ内野手、ジーン・セグラ内野手らをトレードで放出。FAとなったネルソン・クルーズ外野手を含めて多くの主力選手を放出し、プロスペクトを確保してチーム再建へと舵を切った。

 ただ、マリナーズの一連の動きの中でジェリー・ディポトGMは1つ興味深いことをしたと記事内では指摘。それは、ミッチ・ハニガー外野手に手を付けなかったことだという。28歳を迎えるハニガーは最も価値のある選手との評価を受けており、昨年は初のオールスターにも選出された。あと4シーズン契約が残っており、ディポトは再建の核としたい意向のようだ。

「キクチは球団の現在と将来の両面で重要」「素晴らしい補強になる可能性」

 選手の出入りが激しかったマリナーズでは、昨季40盗塁のマレックス・スミス外野手やエドウィン・エンカーナシオン内野手らラインナップの半数を新加入選手が占めることが予測される。そんな新戦力の中でも、菊池については「最も興味深い補強かもしれない」と特集では評価している。

 西武時代には2度、防御率2点以下のシーズンがあった菊池。「まだ27歳である」と年齢面でポジティブに捉えられていることに加え、「マリナーズは過去に日本人選手で多くの成功を収めている」と菊池の成功を予想。さらに「キクチは球団の現在と将来の両面で重要である」と評価するなど、左腕の活躍に期待している様子だ。

 最後に、記事ではマリナーズの鍵となる選手が誰になるかについて「おそらくキクチになるだろう」とした。「2019年の彼の活躍は昨年のショウヘイ・オオタニほど注目されないだろう」としながらも「素晴らしい補強になる可能性を秘めている」と評価。スミスとともに良い補強になったという結論だ。

 スプリングトレーニングではまだ2試合のみの登板で、菊池がどのくらい通用するのかは未知数。にもかかわらず、予想ローテーションでは1番手に入るなど、米国内の期待は日に日に高まっている様相だ。日本時代と変わらず打者をきりきり舞いさせる菊池のマウンドさばきに期待したい。(Full-Count編集部)

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