指揮官を悩ませるヤンキースの正一塁手争い ボイトvsバード

今季のヤンキースは、グレッグ・バードとルーク・ボイトの2人が正一塁手の座を争っている。アーロン・ブーン監督は、自軍が投手13人体制で開幕を迎えることを示唆しており、2人の一塁手をロースターに置いておく余裕はないと見られる。よって、バードとボイトのいずれかが正一塁手となり、もう一方はAAA級で開幕を迎えることになるのだ。正一塁手争いを制するのはどちらだろうか。

ブーンは「一塁手をロースターに2人置いておくのは難しいと思う。(内野のユーティリティとして獲得した)DJレメイヒューが一塁手のバックアップも兼ねることになるだろうね」と方針を明らかにした。「(バードとボイトの)両者がチームにいてくれるのはありがたいよ。2人ともインパクトを残せる選手だからね」と語ったものの、開幕ロースターに残るのはどちらか一方になる見込みだ。

昨季のパフォーマンスを考えると、正一塁手争いはボイトがやや優勢と見られる。ボイトは昨年7月末にカージナルスから加入し、39試合で打率.333、14本塁打、33打点、OPS1.095という驚異的なパフォーマンスを披露。一方のバードは、またしても期待を裏切り、82試合で打率.199、11本塁打、38打点、OPS.672に終わった。ただし、ボイトが今季も昨季同様のパフォーマンスを維持できる保証はなく、ブライアン・キャッシュマンGMは、あくまでもオープン戦のパフォーマンスを見たうえで判断する方針であることを明確にしている。

バードとボイトはともに一塁専門の選手であり、ロースター枠争いではレメイヒューやタイラー・ウェイドといった複数ポジションを守れる選手にどうしても後れを取ってしまう。「レメイヒューはどこでも守れる。僕とグレッグ(・バード)は一塁と指名打者しかできないからね」とボイト自身もそのことは自覚している。

レギュラーシーズン開幕まで残り3週間。両者のオープン戦でのパフォーマンスを見て、最終的にブーンはどのような決断を下すのか。正一塁手争いの行方に注目だ。

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