■ひとマチ点描■「日伯で美しさ観点が違う」=山形県川西町からイペランジャホームへ

炎天下の作業で腕時計形に日焼け跡が残った五十嵐正孝さん

炎天下の作業で腕時計形に日焼け跡が残った五十嵐正孝さん

 山形県川西町からイペランジャホームへ、ダリア栽培指導のために、昨年12月から今月11日まで五十嵐正孝さん(78)が滞在中だ。昨年も同町の派遣事業で訪伯指導を行ったが、今年は自費で訪伯。「一年前の指導がどんな形に実を結んでいるか確認したくて」と話す。前回もダリア祭り前に来伯し、ダリアの世話をした。現地職員と言葉が通じず、身振り手振りが指導の中心。10数個の指示を残し、帰国の途についた。
 果たして指示は守られていたのか…。「来て見たら貯水池が出来てて驚いた」。雨不足を心配して指示書に書いておいた貯水池造設の提案が実現し、その他の指示もほぼ守られていた。今年も炎天下、ホーム職員と共にダリア栽培に汗を流し、見事な花を咲かせた。
 「ダリア自身に差は無いが、日本と伯国では見る人の美しさを感じる観点が違うから気をつけないといけない」と話す。「日本では一つ一つの花の色合いや大きさを重要視するが、伯国では沢山の花が咲き誇っている情景の美しさを重要視する傾向にある」。ホームには南米唯一3800株ものダリアが美しく咲き誇っている。(達)

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