F1は疑問の余地が残る人権政策をとっている多くの国々でグランプリを開催している。
F1関係者は、「F1はスポーツであり、政治には関与しない」と言うだろう。現実には、F1はビジネスであり収益を上げることに関心を持っている。そのためF1は高額の支払いができる国々に行くのだ。
つい最近、F1と人権に関する論争がバーレーンで起きた。Sky Newsとその他の報道メディアによると、F1の上層部は、ナジャ・ユーセフという女性の苦境に関心を持っているという。彼女は2017年のバーレーンGP開催に抗議したことで、3年の刑に服している。
ユーセフは自身のフェイスブックに次のように投稿していた。
「バーレーンの地を占領するF1レースに反対。F1に関連する拘留者に自由を」
ユーセフは2004年のバーレーンGP開催を批判したことで、刑務所に収監された活動家たちの解放を訴えていたのだ。
しかしバーレーン政府によると、ユーセフの逮捕はバーレーンGPとは関係がないとしている。政府は次のような声明を発表した。
「彼女がバーレーンGPに関連する抗議行動で有罪判決を受けたという説は完全に間違いである。彼女はテロ犯罪について裁判所に起訴され、有罪判決を受けた」
17の人権団体がF1上層部に対し、ユーセフを釈放するようバーレーン政府に圧力をかけるように求めている。
Sky Newsは、F1の総合弁護士を務めるサッシャ・ウッドワード・ヒルが、人権団体のバーレーン・インスティテュート・フォー・ライツ・アンド・デモクラシー(BIRD)と、ヒューマン・ライツ・ウォッチに送った書簡を入手したと報道した。F1側はユーセフの拘束について、バーレーン政府から異なる説明受けたようだと、Sky Newsは伝えている。
書簡には次のように書かれている。
「我々は、誰かが何を求めようとも、そのために孤立しようとも、バーレーンでのF1開催を批判するのは自由であると断言する。我々はまた、当然のことながら表現の自由を含む、国際的に認められている人権の尊重に取り組む上で、バーレーンGPの主催者たちとの関係を継続していく」
2019年のバーレーンGPは21戦中2戦目にあたり、3月31日に開催される。