被災地の農家「現地に来て」 横浜で10日まで催し

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福島県相馬市での農業について語る菊地将兵さん=横浜市歴史博物館

 東日本大震災の被災地の現状を知ることで現地に思いをはせる2日間のイベント「あったか復興支援『わすれない3.11』」が9日、横浜市都筑区のセンター北駅周辺で始まった。初日は、福島県内の農家などが市歴史博物館で講演し、「福島に来て、現状を直接目で見てほしい」と呼び掛けた。

 同区内で災害支援の活動を続けるNPO法人「結ぶ」(図子俊子理事長)の主催で8回目。震災直後に被災地に足を運び「言葉を無くした」という図子理事長は、「遠い場所にいても、震災でつらい思いをした人を応援したい」とイベントに込める思いを語った。

 震災から8年が経過した被災地のいまの「食」をテーマに、新地町でリンゴ農家を営む畠利成さんと相馬市の伝統野菜と卵生産者、菊地将兵さんが講演。農薬を減らし、有機質肥料を使った栽培を続ける畠さんは、東京電力福島第1原発事故後、被ばくの恐怖と闘いながらリンゴの木の世話を続けたつらさを振り返りつつ「地元の顧客と顔を合わせ、一から情報公開をしながら何とかやってきた」と話した。

 震災後、あえて古里に戻り農業を始めた菊地さんは「シングルマザーの家庭で育ったぼくを、みんなが親のように助けてくれたまちが壊れていくのが嫌だと思った」と回顧し、「相馬市の農家はすごく元気になっていると言いたい。ぜひ見に来てほしい」と訴えた。

 10日はセンター北駅前広場公園で、ステージや模擬店などが楽しめる「市民による復興のための広場」が開催される。