正捕手離脱のロイヤルズ 好守のマルドナードと1年契約へ

正捕手のサルバドール・ペレスがトミー・ジョン手術を受けて今季絶望となったロイヤルズが、その穴を埋める捕手の獲得に動いた。日本時間3月10日、関係者がMLB公式サイトのマーク・フェインサンドに伝えたところによると、ロイヤルズはフリーエージェントの捕手、マーティン・マルドナードと年俸250万ドルの1年契約を結ぶことで合意。この契約には最大140万ドルの出来高が設定されているという。

オールスター・ゲーム選出6度、ゴールドグラブ賞5度、シルバースラッガー賞2度、2015年ワールドシリーズMVPと輝かしい実績を誇るペレスは、右肘の内側側副靭帯に部分断裂が見つかり、日本時間3月7日にトミー・ジョン手術を受けた。リハビリが順調に進めば、ペレスは2020年の開幕戦から出場できる見込みであり、当初ロイヤルズは現有戦力のキャム・ギャラガーを正捕手、メイブリス・ビローリアを控え捕手に起用して今季を乗り切る方針を示していた。

しかし、最終的にはメジャー屈指の強肩を誇り、エンゼルス時代の2017年にゴールドグラブ賞を受賞したマルドナードと1年契約で合意。打撃面ではペレスに遠く及ばないものの、ペレスに匹敵する守備力を誇るマルドナードを獲得することで、ペレスの穴を埋めた。昨季の送球の平均速度は87.5マイルであり、これはホルヘ・アルファーロ(マーリンズ)、J.T.リアルミュート(フィリーズ)に次いでメジャー全体で3番目の数字となっている。

昨季のマルドナードはエンゼルスで78試合、アストロズで41試合、合計119試合に出場して打率.225、9本塁打、44打点(自己最多)、OPS.627をマーク。ペレスのような強打は期待できないものの、安定した守備力で若手の多い投手陣をしっかりサポートしてくれるはずだ。また、マルドナードが加入したことにより、ロイヤルズはギャラガー、ビローリアといった若手捕手を焦らずに育成することができる。ロイヤルズにとって理想的な補強になったと言えるのではないだろうか。

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